目次
偶然の連続
プリンストン研究所滞在記(1976‐78)
教育と研究過去から未来へ
数学との出会いからDonaldson‐Tian‐Yau予想まで
ささやかな経験
数学にひきつけられて
三角関数への列車の旅
ただただ難しい数学を眺めて
確率論との出会い
多様で自由な学問―数学
ある応用数学者の弁明
面白いから
無駄のすすめ
人生200年、ようやく往路の半分
あきらめないで
駆け出しの頃を思い出して
私はどうして数学者になったか
私の微分幾何学者時代
深海を潜る
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
うめ
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再読。以前読んだのは2年前で数学的なことがほとんどわからなかったのでエピソードを中心に読んだ。ふと思い立ってまた読んでみたのだが、今度は数学的なことも少しは分かるようになっていて、実際の研究に臨む姿勢が垣間見えた気がする。特に印象に残ったのは河東先生のお話で、興味のあることをどんどん学んでいけばいいんだという気持ちになった。2013/12/05
LvzaB
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19名の数学者が数学を志した経緯や研究とは何かをそれぞれの感性で語っている本。各人、個性があって面白く、特に最後の方の深海に潜る様子はとても印象深かった。共通して言える事は自分の専門を語る時の文章がとても生き生きしている感じを受けたことで、やはり数学が好きなのだからこの道に入っていったのだなと思った。2013/02/22
木村すらいむ
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様々な分野の数学者が,それぞれ数学を始めるに至るきっかけから,数学上の発見をするまでについて語っている本.数学者一人が書いた伝記と比べると,まとまっている分「きれいな」感じのする本で,クセのある考えに触れにくいのが残念.どのようなきっかけで数学に道を進めていったのかについていろいろな人の例を見れたのが良かった.2012/12/15
kai
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19人の数学者が半生を振り返る本. いろんな人がいろんな人生を歩んでいる. 2012/10/14
しろくまZ
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天才でない人間が数学をやってもしようがないという話は良く聞く。音楽の才能が無い人間が演奏家を目指しても無駄に終わるように、凡庸な人間が数学の研究者を目指しても努力しても、幸福ではない状態に陥ることが多いとか。数学は特別であるらしい。この本を読むと、数学者達がなぜ数学に魅入られるか少し分かるような気がした。特に藤原耕二先生の章で、発見に至る仮定が少し書かれていた。あのような経験をすると、もう数学の魔力からは逃れられないのだろう。平凡な人間にとって羨ましい限りだ。2011/05/06