出版社内容情報
見せてあげますよ、あなたの「前世」
海辺のペンションに偶然引き寄せられた人々。彼らはみな心に痛みを抱えていた。その中の一人、才谷という不思議な男には「前世」を見せられる力があった。複雑に絡む因縁はほどけるのか。
内容説明
ペンションオーナーの森川は、春の海辺で倒れていた男、才谷を助ける。不思議な能力を持つ才谷に「前世」を見せられるが森川は納得できない。その記憶には、殺人の情景が鮮烈にうつし出されていたのだ。心に悲しみを抱える宿泊客も巻き込むスリリングな展開の連続。「前世」と「現在」が複雑に絡むハートフル・ストーリー。
著者等紹介
神永学［カミナガマナブ］
１９７４年山梨県生まれ。日本映画学校卒。２００３年『赤い隻眼』で本格デビュー（本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです）
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ～ 1件／全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みかん🍊
65
前世の記憶を見せる事が出来る才谷、彼が流れ着いた海辺のペンションに前世で縁のあった人々が運命に引き寄せられ集まってくる、前世、現世と場面が行き来し誰と誰がどう繋がっていくのか、彼らの関係はそして未来は。過去の記憶を引き摺っていくのか、運命を切り開いていくのかは人それぞれですが、過去に囚われ過ぎないで現世を歩いて行きたいですね。それにしてもみんなすぐ倒れ過ぎ。2014/12/22
そのぼん
63
前世の記憶に纏わるストーリーでした。ちょっと作品の世界に入り込むのに時間がかかりました。この表紙、雰囲気とよく合っていたと思います。2013/03/07
ひめありす＠灯れ松明の火
50
才谷梅太郎の名前が出てきた段階で、あの人のお話かぁとわかってしまい、あとは芋づる式に連想出来てしまいました。蒼穹に辿りつきたかった旅人の姿を、真っ先に思い浮かべました。世の果てでは空と海が混じっている様に見えたから、そこを目指し。寄せて帰す波間を歩き、真っ青な空に、辿り着きたかった。だけど、何処まで行って混ざった様に見えた空と海も、辿り着く度にまだちゃんとわかれている。前世は前世、過去は過去、縛られて生きてはならない。今はあなただけの物。そう言いながら才谷が一番前世に囲われているのではないか、と思いました2013/07/14
ミーコ
39
初読みの作家さんで 表紙が綺麗なので 借りました。余り期待せずに読んだのですが 面白い(*^^*) ｽｲｽｲ読めるし 引き込まれるし ｱｯと言う間に読了。 中々 面白い設定で ドラマにしても良いかも…。 他の作品も読んでみたいです。2014/04/29
ぶんこ
38
前世を知りたいかと聞かれれば、教えてと頼みそうです。 前世でも、もって生まれた性格は変わらないようですね。 皆の、前世と現生とも同じような性格でした。 前世の記憶に引きずられていた人も、前向きな現生を歩み始めたハッピーエンドで、とても爽やかな読み終わりでした。2014/04/29
