内容説明
本書の狙いは、昔の話をすることではない。現代世界の倫理構造を明らかにして、21世紀の文化の骨格を示すこと、21世紀で有効となるような倫理学の輪郭を描き出すことである。
目次
人を助けるために嘘をつくことは許されるか
10人の命を救うために1人の人を殺すことは許されるか
10人のエイズ患者に対して特効薬が1人分しかない時、誰に渡すか
エゴイズムに基づく行為はすべて道徳に反するか
どうすれば幸福の計算ができるか
判断能力の判断は誰がするか
「…である」から「…べかである」を導き出すことはできないか
正義の原理は純粋な形式で決まるのか、共同の利益で決まるのか
思いやりだけで道徳の原則ができるか
正直者が損をすることはどうしたら防げるか〔ほか〕