岩波ジュニア新書
今昔物語集の世界

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  • サイズ 新書判/ページ数 176p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784005004072
  • NDC分類 K913
  • Cコード C0295

出版社内容情報

王朝の貴族たちがゆきかう平安京の都大路,真夜中には「百鬼夜行」の物の怪たちが西へ東へ跋扈する.芥川龍之介の小説『羅生門』の原話,陰陽師や謎の女盗賊の暗躍…平安京の壮大な物語世界はこんなにも面白い.

内容説明

王朝の遺族たちがゆきかう平安京を舞台に、次々に起こる謎の事件、略奪、盗賊の暗躍―。芥川龍之介の小説『羅生門』の原話をはじめ、一条戻り橋の鬼や安義橋の鬼の話、不思議な犬に命を救われた子供の話など、華やかな王朝の舞台裏でうごめく「闇」の群像をあざやかに描いた『今昔物語集』の魅力にせまる。

目次

1 門の章―説話入「門」(羅城門―盗人誕生;達智門―犬と捨て子;羅城門ふたたび―琵琶弾く鬼)
2 橋の章―異界への架け橋(安義橋の鬼;百鬼夜行と一条戻り橋)
3 坂の章―往くも還るも説話の道(袴垂と盗賊集団;武士の心ばえ―馬盗人追跡)
4 樹の章―樹下と樹上の世界(樹の下と樹の上;仏と樹;倒壊する巨樹)
5 窓の章―『今昔物語集』の世界(『今昔物語集』の窓;書名の由来;本質としての未完成;欠字の発生;世界の構成;『今昔物語集』の再発見のドラマ)

著者等紹介

小峯和明[コミネカズアキ]
1947年生まれ。早稲田大学第一文学部日本文学専修卒業。同大大学院博士課程修了。国文学研究資料館助教授を経て、現在、立教大学文学部教授。文学博士。専攻は、日本古代・中世文学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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ohashi

4
『今昔物語集』の広い世界を門、橋、坂、樹の四つの切り口から紹介してくれていて、初心者の私にも大変分かりやすかったです。説話というジャンルの一端に初めて触れたようで、言わば目から鱗が落ちる体験でした。古典ひいては物語を読む、その読み方が少し分かったような気がして、胸のすくような読後感でした。これを助走とし、次は原文へ!2014/03/02

葉月六花

0
図書室の本●古典は好きだけど、やっぱり苦手で…。でもこういう本だと授業で習う分とはちょっと違った見方とか出来て面白いなと思った。 もう少し時間が経った頃にもう1回読みたいかもしれない。2013/09/10

pin

0
古典の入門には解り易くていいですね。また本編が読みたくなりました(もちろん現代語訳で)。日本の物語の原点ですので、そっけないくらい淡々とした文章ですがストーリーは惹きつけられます。著者の言うとおり読み継がれてこその古典ですから。何回読んでも不思議にあきません。2010/10/06

けん

0
(図書館本)。購入前に試読。「今昔物語集の全体を俯瞰できる本」をまず読みたかったのだが、この本だと「独自のテーマ毎に絞った上での解説」という形式だったので、現段階で求めているものと相違していた。←ということで、「今昔物語」に関する書籍を色々と読んだのちに、また改めて読んでみたいと思った。文章的には平易に書かれているので、読み易い感じがした。購入は再度の試読待ち!2020/01/11

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