... によってストーリーテラーの想像力を駆使して「デラシネの旗」を書いた。コミュニストの赤い旗、アナーキストの黒い旗、だがデラシネの旗は紫だといって女がシルクのブラウスを脱いで掲げるというのが、この小説の最後のシーンである。色佐藤泉.

... デラシネの旗』という作品もある。デラシネとは根無し草のこと。五木は朝鮮、福岡、東京、金沢と放浪してきた。数々のベストセラー作品を書き続けてきた。が、阪神・淡路大震災を機に宗教にも関心を示し、エッセイの基調も変わってきた。自分の人生の目的 ...

... デラシネの旗』では、たまたま見かけたパリ五月革命の群衆を映した映像の中に、かつて行動をともにした学生運動指導者の姿を認めた主人公が、過ぎ去った幻影を求めてパリに飛ぶという筋立てだった。「根無し草」として生きる群像が時と場所を変えながら ...

... デラシネの旗」で、彼自身が理想をもちながら、理想の現実性を信じられないことを語った。「デラシネの旗」の後、五木は、「にっぽん三銃士」という小説を書いている。家も会社も捨てた三人のデラシネが、漂流の旅の中で、電々公社の用地収用とたたかう ...

... デラシネの旗』『内灘夫人』/伊藤整『氾濫』/稲垣足穂『少年愛の美学』/井上ひさし『吉里吉里人』/井上光晴『心優しき叛逆者たち』/井上靖『天平の甍』『氷壁』『青き狼』『敦煌』『しろばんば』『本骨坊遺文』『猟銃』『あすなろ物語』/井伏鱒二『黒い雨 ...

... デラシネの旗」「青春の門」「大河の一滴」「他力」などがあり、「百寺巡礼」シリーズ現在、刊行中。小林説明してたら、たいへんですよ。や娘に説明しては、元も子もなくなりますからね。実は今の話、わし、自分のことを言われているのかなあと思った(笑) ...

小椋三嘉. 石畳のチョコレート革命五木寛之の小説『デラシネの旗』(文春文庫)は、この運動で活動する日本人青年が主人公につています当時、デモにはパリに住んでいた国内外の哲学者や作家などの表現者たちもかなり参加したようです。パリの街の壁に ...

... 〈デラシネ〉性を浮き上がらせた『デラシネの旗」(「別冊文芸春秋」 8 ・ 10 )を発表。この系列の作品としては『内雄大人( 8.10 新潮社)、『こがね虫たちの夜』( 0 ・ 1 河出書房新社)などが書き継がれる。七一年秋の休筆宣言以後、二度も休筆し、大学で ...

... デラシネの旗」)であり、民衆から切り離されたという意味合いでの根なし草を意味した。だが『デラシネの旗』において、紫色のシルクのブラウスを掲げてわがレタリアートの側にあって、情勢次第でどっものは何だったのか。五〇年代に五木たちと共生感も ...

... デラシネの旗をかかげて、どこへ行こうとしているのか、そしてあの九鬼はどこへ行ったのか、そして世界はと黒井は頭上にひるがえる紫のブラウスの旗を見上げながら考え続けた>こうしたデラシネの自己確認のあと、ブラウスを旗がわりに高くかかげて、五月 ...