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記憶術全史~ムネモシュネの饗宴~(講談社選書メチエ 689)
桑木野 幸司
著
発行年月 |
2018年12月 |
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言語 |
日本語 |
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媒体 |
冊子 |
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ページ数/巻数 |
348p |
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大きさ |
19cm |
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ジャンル |
和書/人文科学/歴史学/ヨーロッパ史 |
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ISBN |
9784065140260 |
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商品コード |
1028797925 |
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NDC分類 |
230.5 |
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本の性格 |
学生用 |
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新刊案内掲載月 |
2019年01月3週 |
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書評掲載誌 |
日本経済新聞 2018/12/22、朝日新聞 2019/01/06 |
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商品URL
| https://kw.maruzen.co.jp/ims/itemDetail.html?itmCd=1028797925 |
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著者紹介
桑木野 幸司(著者):1975年、静岡県生まれ。東京大学大学院工学系研究科博士課程単位修得退学。博士(文学)(ピサ大学)。第8回(平成23年度)日本学術振興会賞受賞。現在、大阪大学大学院文学研究科准教授。専門は、西洋美術・建築・都市史。
主な著書に、『叡智の建築家』(中央公論美術出版)、『ルネサンスの演出家ヴァザーリ』(共著、白水社)、『ブラマンテ 盛期ルネサンス建築の構築者』(共著、NTT出版)など。主な訳書に、ヴォーン・ハート+ピーター・ヒックス編『パラーディオのローマ』、ジョン・カナリー『古代ローマの肖像』、アンドルー・ペティグリー『印刷という革命』(以上、白水社)など。
内容
スマホをアップデートしたら、画面がガラッと変わって、お目当てのアプリや写真がどこにあるのか分からなくなった……そんな経験を思い出せば、「記憶」は「場所」と結びついていることが分かる。この特性を利用して膨大な記憶を整理・利用できるようにする技法が、かつてヨーロッパに存在した。古代ギリシアで生まれ、中世を経て、ルネサンスで隆盛を極めた記憶術の歴史を一望する書。最先端で活躍する気鋭の著者による決定版!
パソコンやスマホをアップデートしたら、画面がガラッと変わって、お目当てのアプリや写真がどこにあるのか分からなくなって呆然。あるいは、近所のコンビニが改装されて、棚の配置がすっかり変わってしまったら、お気に入りのお菓子や飲み物がどこに置いてあるのか分からなくなってイライラ。
──こんな経験は、きっと誰にでもあることでしょう。
このように、記憶というものは「場所」と結びついています。そして、ヨーロッパには、この特性を利用して、膨大な記憶を上手に整理し、必要な時にすぐ取り出せるようにする技法が存在していました。
それが本書のテーマです。
古代ギリシアで産声をあげた記憶術は、紙が貴重だった時代、長大な弁論を暗唱するために開発されました。キケロやクインティリアヌスといった一流の弁論家はもちろん、カエサルも会得していたとされるその技法は、中世には下火になるものの、やがてキリスト教の影響を受けて変容します。そして、15世紀に始まるルネサンスの中で華麗な復活を遂げ、指南書が陸続と出現しました。ところが、17世紀に入った途端、隆盛を極めたかに見えたこの技法は、忽然と姿を消すのです。いったい何が起きたのでしょう?
記憶術は、20世紀になって、パオロ・ロッシ『普遍の鍵』(1960年)と、フランセス・イエイツ『記憶術』(1966年)という記念碑的な著作によって、一挙に脚光を浴びるようになりました。いずれも邦訳が刊行され、日本でも話題になったのをご記憶のかたも多いことでしょう。それから半世紀を経て、記憶術は、文学、哲学、史学、美術史、建築史、音楽学、科学史、思想史、イメージ人類学、教育論、メディア論、記号論、医学など、実に多彩な領域の論客たちが名乗りをあげるようになり、新たなシーンが現れています。
本書は、その最先端で世界的に活躍する気鋭の著者が、記憶術の誕生から黄昏までを一望できるようにと願って執筆した、今後のスタンダートになること間違いなしの決定版です。