内容説明
第二次世界大戦中、米国戦時情報局の依頼を受け、日本人の気質や行動を研究した文化人類学者ベネディクト。日系人や滞日経験のある米国人たちの協力を得て、日本人の心理を考察し、その矛盾した行動を鋭く分析した。ロング・セラーの画期的新訳。
目次
研究課題―日本
戦時下の日本人
応分の場を占めること
明治維新
過去と世間に負い目がある者
万分の一の恩返し
義理ほどつらいものはない
汚名をすすぐ
「人間の楽しみ」の領域
徳目と徳目の板ばさみ
鍛錬
子どもは学ぶ
敗戦後の日本人
著者等紹介
ベネディクト,ルース[ベネディクト,ルース][Benedict,Ruth]
1887‐1948。アメリカの文化人類学者。ニューヨーク市生まれ。生後間もなく、はしかのために片耳の聴力を失う。1914年、生化学者のスタンレーと結婚。その後、推理小説や女性活動家の伝記の習作に取り組むが、出版には至らなかった。1921年コロンビア大学の大学院でフランツ・ボアズらから人類学を学ぶ。同大学の非常勤講師を経て、1937年准教授になる。1943年戦時情報局に勤務し、1946年『菊と刀』を出版。死の2カ月前、正教授に任じられた
角田安正[ツノダヤスマサ]
1958年生まれ。防衛大学校教授。ロシア地域研究専攻。在ロシア日本国大使館専門調査員を経て現職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。