それでも三月は、また

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  • サイズ B6判/ページ数 278p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784062175234
  • NDC分類 913.68
  • Cコード C0093

出版社内容情報

震災と原発事故をテーマにした、村上龍、小川洋子、川上弘美、角田光代、重松清、川上未映子各氏ら17名の競作。日米英同時刊行!あの忘れられない日を心に刻む、胸に迫るアンソロジー。2011年3月11日に発生した東日本大震災により、甚大な被害を受けた日本。福島第一原発の重大事故との闘いは、今後何十年も続く。大きく魂を揺さぶられた作家、詩人たちは、何を感じ、何を考えたのか? 谷川俊太郎、多和田葉子、重松清、小川洋子、川上弘美、川上未映子、いしいしんじ、J.D.マクラッチ、池澤夏樹、角田光代、古川日出男、明川哲也、バリー・ユアグロー、佐伯一麦、阿部和重、村上龍、デイヴィッド・ピース。
日本、アメリカ、イギリス同時刊行!本書の著者印税相当額/売り上げの一部は震災復興のため寄付されます。

谷川俊太郎       言葉
多和田葉子       不死の島
重松清          おまじない
小川洋子         夜泣き帽子
川上弘美         神様2011  
川上未映子      三月の毛糸
いしいしんじ       ルル
J.D. マクラッチー    一年後  ジェフリー・アングルス訳
池澤夏樹        美しい祖母の聖書
角田光代         ピース
古川日出男       十六年後に泊まる
明川哲也         箱のはなし
バリー・ユアグロー   漁師の小船で見た夢  柴田元幸訳
佐伯一麦        日和山
阿部和重        RIDE ON TIME
村上龍           ユーカリの小さな葉
デイヴィッド・ピース   惨事のまえ、惨事のあと  山辺弦訳


谷川 俊太郎[タニカワ シュンタロウ]
著・文・その他

多和田 葉子[タワダ ヨウコ]
著・文・その他

重松 清[シゲマツ キヨシ]
著・文・その他

小川 洋子[オガワ ヨウコ]
著・文・その他

川上 弘美[カワカミ ヒロミ]
著・文・その他

川上 未映子[カワカミ ミエコ]
著・文・その他

いしい しんじ[イシイ シンジ]
著・文・その他

J.D・マクラッチー[J.D マクラッチー]
著・文・その他

池澤 夏樹[イケザワ ナツキ]
著・文・その他

角田 光代[カクタ ミツヨ]
著・文・その他

古川 日出男[フルカワ ヒデオ]
著・文・その他

明川 哲也[アキカワ テツヤ]
著・文・その他

バリー・ユアグロー[バリー ユアグロー]
著・文・その他

佐伯 一麦[サエキ カズミ]
著・文・その他

阿部 和重[アベ カズシゲ]
著・文・その他

村上 龍[ムラカミ リュウ]
著・文・その他

デイヴィッド・ピース[デイヴィッド ピース]
著・文・その他

内容説明

あの忘れられない日を心に刻む、胸に迫るアンソロジー。作家・詩人17人は、3.11後の世界に何を見たのか。

目次

言葉(谷川俊太郎)
不死の島(多和田葉子)
おまじない(重松清)
夜泣き帽子(小川洋子)
神様2011(川上弘美)
三月の毛糸(川上未映子)
ルル(いしいしんじ)
一年後(J.D.マクラッチー)
美しい祖母の聖書(池澤夏樹)
ピース(角田光代)
十六年後に泊まる(古川日出男)
箱のはなし(明川哲也)
漁師の小舟で見た夢(バリー・ユアグロー)
日和山(佐伯一麦)
RIDE ON TAIME(阿部和重)
ユーカリの小さな葉(村上龍)
惨事のあと、惨事のまえ(デイヴィッド・ピース)

著者等紹介

谷川俊太郎[タニカワシュンタロウ]
1931年東京生まれ。1952年第一詩集『二十億光年の孤独』でデビュー

多和田葉子[タワダヨウコ]
1960年東京生まれ。1991年「かかとを失くして」で群像新人文学賞受賞

重松清[シゲマツキヨシ]
1963年岡山県生まれ。1991年『ビフォア・ラン』でデビュー

小川洋子[オガワヨウコ]
1962年岡山県生まれ。1988年「揚羽蝶が壊れる時」で海燕新人文学賞受賞

川上弘美[カワカミヒロミ]
1958年東京生まれ。1994年「神様」でパスカル短篇文学新人賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

356
大震災の翌年の刊行。17人の作家たちがそれぞれのスタンス、文体で3・11を語った文集。ドキュメンタリー・タッチのものもあれば、純然たる小説もあり。刊行後5年を経た今となれば、その後にたくさんの優れた検証や証言が出版されたため、むしろ仮構された小説の方が印象に残るか。多和田葉子「不死の島」、川上弘美「神様2011」あたりが一頭地を抜くか。もっとも、多和田の小説は独特のシニシズムと韜晦のために誤解を招きかねないが。一方の川上の小説は、いつもながらの飄々ととぼけた味わいの裏に日常の断絶を潜ませたもの。2017/12/24

あつひめ

116
東日本大震災をあの日で終わらせない…作家や詩人たちの声。7月12日は、奥尻の震災の日でもあった。あれから20年。見える景色は復興していっても心の中はまだまだ。笑顔は浮かんでも、その笑顔も幸せも震災前には比べられない。東日本大震災もきっと同じなのかも。欠けたところは埋められなくとも欠けた部分を丸くすることはできるかもしれない。原発事故は日本だけの問題ではない。そして私たち世代だけのことでもない。真剣に取り組まないと。2013/07/13

なゆ

90
やっぱり三月になると改めて考えたくなる。17人が書いた、いろんなアプローチの「あの日」やその後や生と死。既読のものもけっこうあったけど、三月に読み返すとまたちょっとズシッとくるような。多和田さんのは、やっぱ強烈ですね。川上弘美さんの『神様2011』はやはり欠かせませんね。あの日の前と後をあんなに鮮やかに比べてみせてくれて、何とも言えない気分になる。そしていしししんじさんの『ルル』、養護施設の傷ついた子どもたちを救う犬のルルの話が、何度読んでも切なすぎて。ルル…。また、三月が来たらこの本読むかもしれない。2018/03/07

めろんラブ 

87
東日本大震災からさほど時を経ずに執筆されたアンソロジー。著者それぞれの「あの日」との向き合い方が物語として昇華されています。絶望や混乱や緊迫感が堆積し疲弊の中でも(或いは、だからこそ)作品を生み出す力に、限りない尊敬と畏れを抱きました。3.11が近づくと、毎年にわかに踊る「あの日を忘れない」の文言。普段忘れて過ごせる人に対するそれではなく、忘れ方が分からない人にこそ届く言葉や物語が本書にはあるように感じます。中でも、川上弘美さんの「神様」「神様2011」に心惹かれました。2017/03/21

財布にジャック

76
沢山の作家さんの短編が詰まったアンソロジーでした。題名どおり、作家さんなりのアプローチであの三月を題材にされていました。特に、重松さんといしいさんの作品は、じわじわと私の心の中に入り込んできました。でも、どの作品も、形は違えど作家さんたちの気持ちのこもった作品なのだと思い、普段よりもペースをおとして、一字一字大切に読ませていただきました。2012/04/30

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