出版社内容情報
本選集は、原住民文化運動を背景に生みだされてきた台湾原住民文学を体系的に日本に紹介する最初の試みである。第1巻から第4巻までは、80年代から90年代に輩出した11族の原住民作家の詩や小説、さらに随筆や評論を収め、第5巻では各族の神話伝説を収録する。これによって台湾の原住民族の人々がどのような神話伝説を有し、どのような価値観をもって、どのような環境のなかで、どのように生きているのかを知ることができるだろう。
◎モーナノン集◎
僕らの名前を返せ/ 鐘が鳴るとき─受難の山地の幼い妓女姉妹に/もしもあなたが山地人なら/燃やせ/ 山地人/ 帰っておいでよ、サウミ/遭遇/白い盲人杖の歌/百歩蛇は死んだ
◎トパス・タナピマ集◎
トパス・タナピマ/最後の猟人/小人族/マナン、わかったよ/ひぐらし/懺悔の死/サリトンの娘/ウーリー婆の末日/ぬぐいされない記憶/名前をさがす/恋人と娼婦/救世主がやってきた/怒りと卑屈
【解説】台湾原住民文学とはなにか 下村作次郎
◎僕らの名前を返せ◎
「生番」から「山地同胞」へと
僕らの名前は
台湾の片隅に置きざりにされてきた
山地から平地へ
僕らの運命は、ああ、僕らの運命は
ただ人類学の調査報告書のなかでだけ
丁重な取りあつかいと同情を受けてきた
(以下略 モーナノン集より)
台湾山地人の魂の叫び/台湾原住民文学の旗手
続巻/第2巻 故郷に生きる リカラッ・アウー/シャマン・ラボアン集
第3巻 永遠の山地 ワリス・ノカン集
第4巻 海よ山よ 20名諸家集
第5巻 神々の物語 11族集
内容説明
本選集は、原住民文化運動を背景に生みだされてきた台湾原住民文学を体系的に日本に紹介する最初の試みである。
目次
モーナノン集(僕らの名前を返せ;鐘が鳴るとき―受難の山地の幼い妓女姉妹に;もしもあなたが山地人なら;燃やせ;山地人;帰っておいでよ、サウミ;遭遇;白い盲人杖の歌;百歩蛇は死んだ)
トパス・タナピマ集(トパス・タナピマ;最後の猟人;小人族;マナン、わかったよ;ひぐらし;懺悔の死;サリトンの娘;ウーリー婆の末日;ぬぐいされない記憶;名前をさがす;恋人と娼婦;救世主がやってきた;怒りと卑屈)