生命工学シリーズ
生命材料工学

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  • サイズ A5判/ページ数 284p/高さ 22X16cm
  • 商品コード 9784785359089
  • NDC分類 492.8
  • Cコード C3045

出版社内容情報

《内容》 近年のバイオサイエンスの進展と相呼応して,生体あるいはその構成要素(タンパク質,細胞など)とのインターフェースで機能する材料,すなわちバイオマテリアルに対する関心は非常に大きくなってきている.バイオマテリアルの中には,人工臓器,ドラッグデリバリーシステム,バイオセンサなどの先端デバイスの中核素材として,すでに実用化されているものも数多い.また,外部刺激に応答してその構造や機能を変化させる材料(インテリジェントマテリアル)や,細胞の増殖・分化を適切な方向に誘導する細胞応答制御材料などといった新しいバイオマテリアルの研究・開発も活発に進められている. 本書は,「生体の認識と応答を制御する材料」(生体応答制御材料)をテーマとして,生命材料工学の中核的な分野を選定し,そこで活発に研究活動を行っている第一線の研究者に執筆してもらったものである.したがって,生命材料工学の分野全体を網羅するというよりも,あるいくつかの切り口を介して,分野全体の息吹を感じてもらえるよう編集されている.    《目次》 I.はじめに 1.バイオマテリアルが拓く未来医学  1・1 今、なぜ、バイオマテリアルか 2  1・2 バイオマテリアルの進歩 5  1・3 階層別にみたバイオマテリアル 10      分子レベル/分子集合体レベル/細胞レベル/器官・臓器のレベル  1・4 ファイン・バイオマテリアルと未来医学 13      医用構造材料/微細デバイス/バイオアクチュエータ/刺激応答性材料      /バイオ特異性材料/バイオアクチベータ材料/神経との接続材料      /タイムドメイン材料 II.生命機能を支える新材料 2.抗血栓性材料と人工臓器  2・1 バイオマテリアルの意義 20      人工臓器と医用材料/血液適合性  2・2 異物表面での血栓形成 22      止血と血栓形成/内因系凝固因子の反応機序/血小板反応および活性化      /血液凝固過程の複雑さ  2・3 抗血栓性材料設計の考え方 31      血管壁はお手本になるか/親/疎水性(表面エネルギー)/ハイドロゲル      /表面多相構造/生理活性物質固定/血管壁最構築  2・4 材料表面での血漿タンパク質の挙動 42      血漿タンパク質の吸着平衡/血漿タンパク質の競争吸着      /血漿タンパク質の吸脱着過程/血小板粘着への影響  2・5 実用化のために-おわりに代えて 48      使用条件/有効性評価の基準/安全性の確保 3.ハイブリッド材料の創成と新機能の開拓  3・1 ハイブリッド材料への期待 53  3・2 ハイブリッド型人工肝臓の必要性 58  3・3 肝細胞特異性材料の設計 60      アシアロ糖タンパク質モデルとしての合成高分子設計      /PVLAの実用性と肝細胞に対する機能性      /肝細胞のPVLA上への接着機構  3・4 薬物応答性肝バイオシミュレーターとしての応用 69  3・5 人工基質材料上での肝組織構築 75 4.材料による免疫制御  4・1 免疫吸着材料 84      免疫吸着とは/実用化されている免疫吸着材料/研究・開発中の免疫吸着材料      /免疫吸着材料に必要な特性/免疫吸着材料の構成と使用素材      /問題点と今後の展開  4・2 免疫細胞の分離・除去材料 90      医療側からのニーズ/細胞分離・除去の手段/白血球分離・除去材      /B細胞分離・除去材/今後の展開  4・3 免疫細胞賦活・活性化材料 97      免疫細胞賦活・活性化材料とは/LPS固定化繊維/PWM固定化ビーズ      /今後の展望 5.バイオセラミックスの新展開  5・1 アパタイト 104      バイオセラミックスとしての特徴/製造方法/工学的および生物学的特性      /生体材料としての応用  5・2 アルミナ 112      バイオセラミックスとしての特徴/製造方法/工学的および生物学的特性      /生体材料としての応用  5・3 TCP 117      バイオセラミックスとしての特徴/製造方法と工学的特性      /生体材料としての応用  5・4 バイオガラス 118      バイオセラミックスとしての特徴/製造方法/工学的および生物学的特性  5・5 結晶化ガラス 120      バイオセラミックスとしての特徴/A-W結晶化ガラス      /リン酸カルシウム系結晶化ガラス/生体材料としての応用  5・6 ジルコニア 121      バイオセラミックスとしての特徴/工学的および生物学的特性      /生体材料としての応用  5・7 カーボンセラミックス 122      バイオセラミックスとしての特徴/工学的および生物学的特性      /生体材料としての応用  5・8 複合材 123  5・9 今後の指針 125 III.新材料が拓く新しい治療技術 6.刺激応答性膜の設計と応用  6・1 生体膜の刺激応答性と固定化材料 131  6・2 刺激応答性ハイドロゲル膜の設計と機能 135  6・3 高分子電解質膜の刺激応答性 141  6・4 酵素を利用した特異的応答膜の設計 143  6・5 刺激応答性膜のインシュリン放出制御製剤への応用 144 7.薬物送達システムと高分子材料  7・1 薬物徐放性高分子の徐放機構155      拡散制御型/膨潤制御型/生分解性制御型  7・2 薬物徐放の現状と展開 158      経皮吸収による薬物徐放/粘膜吸収による薬物徐放/経口投与による薬物徐放  7・3 薬物徐放に関する新たな動向 163      表面浸食性高分子システムの開発/刺激応答性高分子システムの進展/      標的指向性医薬/ミクロドメイン構造による薬物放出制御 8.薬物送達システムによる選択的化学療法  8・1 薬物送達システムの基本的考え方 175  8・2 選択的化学療法と標的指向化 178  8・3 化学的手法を利用した標的指向化 181      低分子を利用した化学修飾:プロドラッグ      /一般高分子物質を利用した標的指向化      /標的親和性物質を利用した標的指向化  8・4 剤形修飾を利用した標的指向化 190      高分子マトリックスからなる微粒子製剤/リポソームとその他の油性製剤  8・5 生物素材を利用した標的指向化 198  8・6 外部誘導を利用した標的指向化 199 IV.バイオ新素材への挑戦 9.ミクロスフェアの生命工学的応用と設計  9・1 高分子ミクロスフェアのプロファイル 204  9・2 高分子ミクロスフェアへのタンパク質の吸着 207  9・3 被貪食材料としての高分子微粒子 208  9・4 血液浄化材料 211  9・5 ラテックス診断薬 212  9・6 細胞ラベル材料 215  9・7 細胞分離剤 216  9・8 EIA,RIA,蛍光イムノアッセイ 217  9・9 薬物送達 217  9・10 高分子ミクロスフェアの作製 220 10.高吸水性ハイドロゲル  10・1 ハイドロゲルとは 229  10・2 組織培養基材 232       人工皮膚/ハイブリッド器官  10・3 眼科医療材料 236       コンタクトレンズ/人工角膜/人工水晶体/人工硝子体  10・4 その他のハイドロゲルの応用 244       人工関節軟骨/免疫吸着剤/その他 11.バイオエレクトロニクスと新素材  11・1 バイオエレクトロニクスのターゲット 248  11・2 バイオセンサ 249 11・3 分子インターフェース 255

目次

バイオマテリアルが拓く未来医学
生命機能を支える新材料(抗血栓性材料と人工臓器;ハイブリッド材料の創成と新機能の開拓;材料による免疫制御;バイオセラミックスの新展開)
新材料が拓く新しい治療技術(刺激応答性膜の設計と応用;薬物送達システムと高分子材料;薬物送達システムによる選択的化学療法)
バイオ新素材への挑戦(ミクロスフェアの生命工学的応用と設計;高吸水性ハイドロゲル;バイオエレクトロニクスと新素材)

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