目次
1 K結線:記憶についての1つの理論(マービン・ミンスキー)
2 人間の概念体系における比喩構造(ジョージ・レイコフ;マーク・ジョンソン)
3 意図と行為の志向性(ジョン・R.サール)
4 記号操作―人の計算説を超えて(ポール・A.コラーズ;ウイリアム・E.スマイズ)
5 TMSによる問題解決(ジョン・ドイル)
6 計算の複雑さと論理の普遍的受容(クリストファー・チャーニアク)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
roughfractus02
8
人工知能開発の本格化と共に、認識論が哲学や行動科学から工学にシフトする第二次大戦後、これまで認識と見なされていた概念はパターン認識とし、環境や身体に関わる心と意識と記憶の関係全体を探る認知科学が登場する。本書はその基底をニューラルネットワークに置き、形式ニューロン(マカラック,ピッツ)を経てブームを起こしたパーセプトロン(ローゼンブラッド)を批判したミンスキー「K結線」を筆頭に、80年代の可能性をレイコフ/ジョンソン、サール、コラーズ/スマイズ、ドイル、チャーニアックが論じ、デネットがその見取り図を描く。2021/12/07