Hayakawa novels
わたしのなかのあなた

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  • サイズ B6判/ページ数 630p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784152087638
  • NDC分類 933
  • Cコード C0097

内容説明

アナ・フィッツジェラルドは13歳。白血病を患う姉ケイトのドナーとなるべく、遺伝子操作によってデザイナー・ベイビーとして生まれてきた。それ以来彼女は、臍帯血の提供にはじまって、輸血や骨髄移植など姉の治療のためにさまざまな犠牲を強いられてきた。ケイトの病状は一進一退を繰り返し、両親はついに残された最後の手段である腎臓移植を決意する。だが、アナはこれを拒み、弁護士を雇い両親を相手取って訴訟を起こす。「もうこれ以上、姉の犠牲にはなりたくない。自分の体に対する権利は自分で守りたいの」と。突然の娘の反乱に戸惑う両親。しかし、アナの決意は変わらない。はたして前代未聞の裁判の行方は?そしてケイトとアナの姉妹の運命は…!?全米の紅涙を絞った感動と衝撃のベストセラー、ついに日本上陸。

著者等紹介

ピコー,ジョディ[ピコー,ジョディ][Picoult,Jodi]
1966年ニューヨーク州生まれ。プリンストン大学の創作講座を修了したのち、出版社、広告代理店勤務などを経て、ハーヴァード大学の大学院に進み、教育学の修士号を取得。1992年にSongs of the Humpback Whaleで作家デビューを果たす。2003年にはニューイングランド地方を舞台に活躍する作家に贈られる、ニューイングランド・ブックセラー・アワードを受賞。夫と三人の子どもとニューハンプシャー州在住

川副智子[カワゾエトモコ]
早稲田大学文学部卒、英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

藤月はな(灯れ松明の火)

90
親に贔屓されている子とそうでない子、自分が如何に「自分の家族」にそぐわずに無価値だと悪意なく、知らしめられる事、「期待」という名の親からの一方的な依存や自己満足などに悩んでいる人も、親である人もズキズキと刺さる本だと思う。白血病の姉、ケイトを救うために遺伝子操作で生まれたアナ。その彼女がドナーである事を拒絶してからの葛藤に抱きしめたくなる。だけど、Drチャンスは許さない。砒素治療など、「この人さえ、子供たちに伝えず、サラ達に希望を持たせなければ、こんな事にならなかったのに」と忌々しく、思うところもある。2018/01/08

のっち♬

62
「モルモットにされるのはうんざりなのよ。今度のことだって、誰も私の気持ちを訊かないことにうんざりなのよ」白血病の姉のドナーとなるべく遺伝子操作を経て育てられたアナは、胸を張れるちょっぴりの理由と胸を張れないたくさんの理由から訴訟を起こす。登場人物が少しずつ語っていく進行がストーリーにマッチしており、設定は非現実的だが、丁寧に紡ぎ出される文章から込み入った家族関係におけるそれぞれの愛と葛藤が息苦しいほど伝わってくる。終盤は劇的な展開だが幕切れに納得しない人もいるだろう。これに結論はないと言いたいのだろうが。2019/05/20

ally

35
とにかく考えさせられる本だった。正しい事とは何なのか、私が今持っている常識は見方を変えたら果たして何になるのか。軽い読み口の中に所々辛辣についてくる一文があり、そのたびにはっとさせられた。 読み始めたらページをめくる手が止まらず一気に読了。著者の人格と経験が表れているんだろうなと思った。2019/11/20

消しゴム

31
「私を離さないで」を思い出しました。ドラマでは三浦春馬さんも出演されていました。腎臓移植・骨髄移植のために、デザイナーベイビーを産むなんて許さることではない。たとえ、愛する我が子が白血病になっても。その運命を受け入れるべきだと思う。私がケイトでも腎移植はしなくてもいいと思う。様々な問題提起をされて忘れられない一冊となりました。ゆっくりと再読したいです。「わたしのなかのあなた」私が誰で、あなたが誰なのか分からなくなってしまいました。アナが主人公だと思っていたから。アナに感情移入してしまいました。2020/09/11

ぶんこ

20
白血病の姉のドナーとしての役割を持って、親と医者の意思から生まれたアナ。生まれた時の 臍帯血 から始まって、13歳になるまでに何度も、姉の為に自らの体を痛めつけられた日々。兄ジェーンも、そんな疎外感から放火をしたり、窃盗をする子になっていきました。アナは、常に姉の為には、自分のしたい事を犠牲にするのが当然思われて育ちました。私も骨髄を採取された事がありましたが、凄く痛かった!!それを5歳の子供からなんて。

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