出版社内容情報
《内容》 高等動物における意識の発現、ついでヒト科の動物が自己意識を体現し、人類が誕生したという筋道を、比較解剖学、古生物学、考古学、脳生理学、そして哲学をふまえ詳細にえがく。
内容説明
本書は、神経細胞・シナプスの生理学の開拓者であり、抑制性シナプス電位の発見により1963年ノーベル医学生理学賞をうけた著者が、生理学の枠を大きくこえて、古生物学、考古学、動物行動学、心理学、哲学にまでわたる知見を縦横に駆使して書きあげた、人の脳の進化の壮大な物語である。
目次
第1章 生物学的進化
第2章 人類進化の総論
第3章 脳の人類進化―二足歩行と機敏さ
第4章 ヒト科の進化における言語のコミュニケーション
第5章 大脳辺縁系と生殖および情動系の進化の関連
第6章 視覚運動機能の進化―芸術的創造性
第7章 学習と記憶の進化
第8章 進化における心と脳の問題
第9章 自己とその脳の創造
第10章 人間的な人格
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
gachin
3
神経生理学者が(ある程度)しっかりと体部の化石記録まで概説してる。“生理学”と古生物学を結びつけたのはエボデボが嚆矢だと思ってたけど、エックルスが既に神経生理で試みてた。両者の議論はまだ有機的に絡み合ってるとは言い難いが(これは後代の後知恵かもだけど)僕も斯くありたい。ロールモデルを見つけてしまったかもしれない。2021/12/20
sekaisi
2
サイコサイコばかり言う脳科学者は信用できないです。2019/08/17
Steppenwolf
0
E 人類の進化を絡めた気宇壮大な本である。現在は,絶版になっていて表紙の写真すら表示されない。1997/02/02