中公新書<br> 裸体人類学―裸族からみた西欧文化

中公新書
裸体人類学―裸族からみた西欧文化

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  • サイズ 新書判/ページ数 196p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121012111
  • NDC分類 389
  • Cコード C1239

内容説明

秘境にわずかに残る民族としてかつて話題をよんだ裸族は、被服文化の波の中で今や消滅寸前にある。アフリカのトーゴで裸族に遭遇して強い衝撃を受けた著者は、彼らこそアフリカ文化の本源を解き明かる鍵であると、フィールド調査をくり返し、体につけられた瘢痕文身や装身具に興味深い意味を見出した。さらに彼ら裸族の「自然裸体」の観念の考察を通して、脱ぐことによって裸になる「脱衣裸体」の西欧的文化の再検討を試みる。

目次

1 未知の裸族
2 裸族の居住地域
3 裸族になった人類
4 裸族の価値観
5 鉄をつくる裸族
6 裸族の文化
7 裸体の装飾
8 皮膚のおしゃれ
9 裸の儀礼と祭り
10 自然裸体
11 裸体と宗教
12 人種と美肌観
13 裸族とヌーディスト

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

トムトム

9
〇〇学というと難しそうだけど、分かりやすい本でした。隠すから恥ずかしくなる。全裸でも性的アピールのための装飾品はつける。それが刺青や傷だったりもする。興味深い!欧米人は裸は野蛮だと、彼らに服を着せた。現在、欧米人の方がヌーディスト村を作って裸で過ごしている。刺青を野蛮だと言っておきながら、最近の欧米人は刺青だらけ。クジラをたくさん殺しておきながら、クジラ保護をかかげる欧米人。矛盾しているなぁ。なお、日本はふんどしだけつけていればOKだったそう。お相撲、お神輿、江戸の職人など。男女混浴もOK。ちょっと裸族♪2019/12/29

rubyring

2
裸体は正装であった。正装である裸体と西洋的な価値観による裸体との間には、大きな違いがある。『逝きし世の面影』と合わせて読めば、装身具を外すことに対する羞恥心は実は意図を持って見られることに対する反応であったかもしれない。

ほしけも

1
裸族はあそこもおっぱいも丸出しなのは恥ずかしくないけど、装飾品を外すのは恥ずかしいんだそうです。羞恥心っていうのは本能じゃないし文化が違えばそういう感覚も違うんだね。暑いから裸で過ごしてきた人々のところに 寒いから服をきた人がやってきて「あら丸出しで野蛮ね」と、服を着せても本人たちは裸がユニフォームだからすぐ脱いじゃう人もいる。長いあいだ自然と作られた文化だから仕方ない。人間は毛が無くなって、むき出しの裸体そのものが性的な興奮を与える全身性器になったんだって。凄い字面だね全身性器。2012/11/22

わす

0
裸族に共通する文化特性である瘢痕文身や身体変工は、所属集団内において生殖公認時期に達したことを示すものでもある。そうした方法で彼らは裸体の性的魅力を再構成し、逆に服を着る民族は肌を隠すことで裸体を性器化した。キリスト教だけでなくイスラム教や儒教や中華思想も裸体を禁じている。2023/10/09

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