内容説明
20世紀末の現在、「ストレス」という言葉が蔓延している。一体、ストレスとは何か?言葉の生みの親セリエは、生命法則の一部という。ストレスは、生体と環境との間に起こる「さざ波」であり、人間が生存していくための意志決定が複雑な社会にあっては「生きる証し」でもある。本書は、現代文明の必然的落し子「ストレス」誕生の謎から最新研究まで、時代背景と必然性の経緯を辿り、研究・臨床両面から、対応・解消法を探る。
目次
1 ストレス・エージへの序奏(現代のストレス模様;ストレス・エージ)
2 古典時代(職人的時代―生命体の法則;典型人の法則;マージナル・マンの見たもの)
3 波及と応用(心理社会的ストレス;心身症;適応のための身体の装置)
4 現代(現代のストレス論への序章;脳と物質とストレス;免疫系とストレス)
5 ストレスの本性(日常生活ストレスと対処行動;心理的対処行動;解決への知恵)