新潮文庫<br> 死角―巨大事故の現場

新潮文庫
死角―巨大事故の現場

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  • サイズ 文庫判/ページ数 336p/高さ 16X11cm
  • 商品コード 9784101249087
  • NDC分類 369.3

内容説明

最新科学の粋を集め、二重三重の安全システムを備えているはずのジャンボ・ジェット機にも〈死角〉はあった。航空事故を熟知する著者は、日航ジャンボ機の墜落事故をさまざまな角度から分析し、その原因を追究する。―航空事故のみならず、原発事故・高層ビル火災・船舶事故など巨大化する事故を例に、安全対策の〈死角〉を鋭く指摘し、現代社会の安全システムに警鐘を鳴らす。

目次

1 日航ジャンボ機墜落事故の死角
2 安全性の死角
3 人間能力の死角
4 巨大化時代の死角
5 都市災害の死角

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

James Hayashi

32
ジャンボ機は20mの高さに重量300トン。上空では胴体内部が受ける力は6トン/㎡にもなり離着陸には多大な衝撃が加わる。小さなひび割れが命取りになるのは当然の事で、事故を想定しない事自体おかしい。諸要因は単純であっても連鎖関係は複雑で一度不調に陥ると全体の調合は限りなく難しくなっている。また機械化、コンピューター化により危機意識が薄れている。事故の原因に、人間を含めた技術システムに「死角」があるからという。人間の頭脳や心にも慢心という死角があるのだろう。2017/12/18

James Hayashi

23
再読。以前ほどでないがたまに報告される航空機のニアミス。数年後には空飛ぶ自動車なども実現化すると見られるが、その自動車の空の交通整理(経路)などどのようにコントロールしていくのだろう?フェイルセイフという考えは失敗から学んでいくこと。事故は起きるものである。2020/11/08

レコバ

3
26年前に著者はこの本を通じて、インシデント分析の重要性、警報の問題点、ヒューマンエラー対策の重要性、都市災害対策を論じた。未達の課題はいくつかあるがそれなりに対策が出来ている点も見られる。スリーマイル事故の報道の件が興味深かった。2014/02/24

びぎR

2
昭和53年~60年に防災専門誌などに掲載されたものをまとめたもので、冒頭の7篇は日航ジャンボ機墜落事故について述べています。著者得意の航空事故のほか、原発事故、高層ビル火災、船舶事故、また地震や台風など自然災害に至るまで幅広い内容です。少々古い本なのですが当時から根幹の部分は変わっていないと感じました。「消防用設備に払う金ないワ!」と消防職員に言い放ったビルオーナーがいた、という逸話が印象的です。私は「巨大システムを作らなければ事故も起こらないのでは?」と思っちゃいますが(^^;)2015/11/23

アキ

0
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