出版社内容情報
事故が起こらなくても,原発での労働は危険に満ちている.原子炉の定期検査作業で多量の放射線をあび,がんなどの病いにかかる労働者は多い.寝たきり生活を送る被曝労働者,深夜のハイウェイをつっ走る核燃料満載のトラック,一度だけ入れた原発の内側.カメラは“クリーンな”原発の裏の顔をクローズアップしていく.
内容説明
事故が起こらなくても、原発での労働は危険に満ちている。原子炉の定期検査作業で多量の放射線をあび、がんなどの病いにかかる労働者は多い。寝たきり生活を送る被曝労働者、深夜のハイウェイをつっ走る核燃料満載のトラック、一度だけ入れた原発の内側。カメラは“クリーンな”原発の裏の顔をクローズアップしていく。
目次
1 原発取材への道
2 被曝に苦しむ人たち
3 原発の裏の顔に迫る
4 カメラは東南アジアへ
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
更紗蝦
12
原発労働者の被曝問題だけでなく、四日市喘息、台湾の放射性廃棄物貯蔵問題、マレーシアのトリウム汚染問題なども扱っており、経済優先の体制下で推進されるエネルギー政策の陰で苦しむ人々の記録は、胸に迫ります。戦争中に大久野島で行われていた毒ガスの製造と、そこで従事した人々の健康被害は、この本を読んで初めて知りました。久里浜~島根原発間の核燃料輸送の取材は、原発が企業やマスコミだけでなく、国家権力も総動員して推進されていることが分かります。2013/09/09
D21 レム
9
衝撃を受けた。しばらく茫然とした。原発が怖いというが何がどのように怖いのか知らなかった。どういう風に悲惨なのかも知らなかった。なぜ、自分がこんなに知らなかったのかも、わかった。隠されてきたのだ。医師も原発による症状に正しい診断を下すと「ここに住めなくなる」という状況。怖い。この本を書いた樋口健二さんのタフなジャーナリスト魂、すごい。2011/10/16
ochatomo
5
フォトジャーナリストの15年余の取材記 敦賀原発原子炉建屋への入域撮影レポートは唯一のものだけに読み応えあり 社会へ伝えたい思いの持続力が重要 1991刊2018/03/14
MILKy
4
【売】過去の実話。こういったコトは語り継がれるべきなんだょね。。2011/06/09
tukiko
4
読んで良かったと思う本です。日本に住んで電気を使っているなら、読んで欲しいとも思う本。2012/02/16