出版社内容情報
「詩篇」は「ヨブ記」とともに旧約文学書の代表であり,ヘブライ文学の精華である.伝承された信仰の詩150篇が集められているが,その基調は,神を讃めたたえる讃美の歌と神へ訴えかける嘆きの歌であろう.神に絶対の信頼を寄せ感謝の心を捧げるとき口をついて出る歌,現実の苦しみを神に訴え救いを求める祈りの歌の決定訳.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
65
個人訳の詩篇になります。難しい言葉ではないので分かりやすいだけでなく、味があります。信仰をあらわす賛美と嘆きが美しい。章立てが若干聖書と異なるので比較して読んだ方がいいかもしれないと思いました。訳注もあるのが親切です。聖書の詩編もいいですが、個人訳の詩篇を味わうのもまたいいものです。2015/12/15
めんま
21
神への賛美、自身の境遇への嘆きと神への信頼などを歌った詩が納められている。類型的であり、個々の詩の解釈が面白いわけではないが、賛美、嘆き、信頼といった感情を詩という形で表象し、それを聖典とすることで共同体の結束力とかを強めてたのかな?とかなんとか考えることは楽しい。2021/08/29
RIN
17
心が曇っているのでほぼ同じ内容の繰り返しとしか思えない。神へ祈り、神を讃え、神に訴える。表面をなぞるだけならそれで終わってしまうのだが、注釈を読むとそれぞれの詩の歴史的背景とその時代の文化や思想が幾重にも折り重なっているのが分かる。この深みこそ学問の真髄と言えるのだろう。突如始まるダビデの歌。いや、ダビデのエピソード知らないし。それ言ったらソロモンもだし。残り一冊で伏線は回収されるのだろうか。古代オリエントの思想、ルターやウェーバーの解釈。理解は遥か彼方にある。それなのに読むと何故か落ち着く不思議な一冊。2022/08/10
シンドバッド
5
文語訳よりやはりこちらが私にとっては良い。 2016/06/18
讃壽鐵朗
4
理解し味わうのはかなり難しい2015/10/07
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- 和書
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