出版社内容情報
敗戦の翌年,絵を学ぶために上京したちひろ.焼け跡の街で新しい時代のきらめきを感じる27歳にも,自らをさいなむ戦争の記憶があった.本書は童画家ちひろの語らなかった個人史とその胸に秘められた想いを辿る.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
May
1
いわさきちひろの生涯を通して、戦争の残したもの、女性が経済的に自立することについて考えさせられた。ちひろの長男と結婚した著者は、もっと「いわさきちひろ」と一緒の時間を過ごしたかったと思う。それにしても、ちひろはなぜ「何よりも描きたかったのは、子どもだった」のだろうか?著者は「子どもは最も純粋なるものの象徴だったからかもしれない」「大人が守らないと一瞬にして踏みにじられてしまう、ささやかな命の輝き。その命の輝きを描くことによって、ちひろは命の大切さを伝えたかったのかもしれない」と述べているが。2010/06/27
ななこ
0
おばあちゃんが一枚持っていた絵(多分複製)しか知らなかったけれど、もっと色んな作品を読んで、実際のも見に行きたいな、と思った。2017/05/16