ハヤカワ・ミステリ文庫<br> 五万二千ドルの罠

ハヤカワ・ミステリ文庫
五万二千ドルの罠

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  • サイズ 文庫判/ページ数 354p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784150761516
  • NDC分類 933
  • Cコード C0197

内容説明

暗闇で彼はスクリーンを見つめていた。画面には、彼とヌード・モデルの情事が次々と映しだされていく。やがて背後から男の声―「このフィルムを買ってもらおう」デトロイトの実業家ミッチェルを突然襲った卑劣な脅迫。脅迫をしかし彼は敢然と拒絶した。だが冷酷な犯罪者たちは手を緩めなかった。さらにエスカレートした脅迫の前に苦悩するミッチェルはただひとり反撃を開始するが…全米注目のベストセラー作家レナードが、独特のタッチで贈る犯罪サスペンスの傑作。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

311
展開もスリリングでスピード感に溢れる犯罪サスペンス。捜査する警察や探偵が一切登場しないところが一番の特色か。また、登場人物が少ないことは、長所でもまた短所でもある。個々の人物像は明確に像を結ぶが、そのことはまた逆に言うと、ややもすればステレオタイプに堕しかねない危険を孕む。それは舞台で見るような規模なのだが、舞台以上に物語空間の世界が狭い。小説の舞台はデトロイトなのだが、それがここで生かされているとは言い難い。これは犯人側と被害者側との心理劇といえば、まあそう言えなくもないのだが。2018/02/07

遥かなる想い

195
レナード 1974年の作品。デトロイトを 舞台にしたこのミステリーは アメリカの この時代を反映しているのだろうか.. 若い女性との浮気を撮影され、脅される展開は よくある展開だが、映画を見るようで、 ひどく映像的で楽しい。 ミッチェルよりも、その妻バーバラの存在が 魅力的に読めるのは著者の嗜好なのだろうか。 定番のハヤカワミステリー本だった。2016/10/23

セウテス

84
〔再読〕今は普通の暮らしをしているが、実は戦争時代の英雄であり、家族を守る為に能力を発揮して敵をやっつける。この設定は、アメリカが大好きとするパターンであり、日本の水戸黄門なのだろう。ただし本作の物語は、浮気がばれて脅迫される男が、誘拐された彼の妻を助ける為に犯人側を追い詰める。単純明快でスピーディー、ちょっと都合良すぎに感じるが、話はどんどん進んでいく。むしろ浮気され誘拐されてしまう彼の妻は、と考えると心底主人公を応援できた訳ではない。敢えて浮気からという設定にする意図は、いったいどこに有るのだろうか。2018/09/12

おか

72
「英ガーディアン紙必読小説1000冊決定版リスト」 の一番目の作品。作者初読みなので どうだろう、、、と思いつつ読み始めたが 面白かった〜*\(^o^)/*ミステリなのだが 男と男の騙し合い 殺し合い!!!清廉潔白だの正義だのなんて 全く関係なく 5万2000ドルを中心に男達が暗躍する(//∇//)女性も出てくるが 私の関心は専ら男性陣!!!描写力があるので とてもリアル。主人公のミッチェルの行動に胸のすく様な快感を覚える自分がちょっと心配になったf^_^;2017/11/21

扉のこちら側

70
初読。2015年982冊め。【29/G1000】【第3回G1000必読チャレンジ】crime分野なのでミステリかと思いきや、酒と女と麻薬と…というようなハードボイルドだった。不倫相手を殺害され、その罪を擦り付けられ脅迫されるという主人公。なのに悲壮感がちっともないのがなんだか落ち着かない。そしてやっぱり女性の扱いがなあ…。辛口だが、なぜG1000リスト入りしているんだろう。2015/08/14

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