海・山や里にそれぞれ生業(なりわい)がある。農や漁の技のなかに民俗の知恵を読み取る。

人間と職業との関わりは、現代に到るまでどういうふうに移り変わってきたか。人が働き、暮らし、生きていく姿を徹底したフィールド調査の中で追った、民俗学決定版。

かけがえのない日本の伝統、日本人の生活の息吹がここにある。

... 生業活動の全容をより詳細にとらえようとすればするほど、近現代の一断面、すなわち共時的分析に関心が限定されるという、かつての生態人類学と同じ問題をはらんでいる。民俗学が伝承的世界を扱う学問であり、人類学・社会学との相違を「「過去」と「現在 ...

... 民俗学研究において「生業」は,親族組織・年中行事・葬制などと並んで重要な調査項目となってきた.ちなみに,かつての民俗学では一般社会の語法と同様に「生業」を「なりわい」と読んで,五穀の「生り=実り」のために努めること,すなわち農作をさす語と ...

... 生業、諸職、職人に対する問題意識とアプローチ方法をふまえたうえで、それが現代民俗学において、どのように継承されていったのかについて考察する。そのうえで、中小企業論、地域産業論、産業社会学などの成果をもとに、産業社会論において職人の技術と民俗 ...

近代化は民衆の生業・生活・信仰といった民俗をどう変えたのか―― 日常の雑多で多様なところにこそ歴史の「真実」が...