光文社新書<br> 教室内(スクール)カースト

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光文社新書
教室内(スクール)カースト

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  • サイズ 新書判/ページ数 308p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784334037192
  • NDC分類 371.3
  • Cコード C0236

内容説明

スクールカーストとは、主に中学・高校のクラス内で発生するヒエラルキーのことで、小学校からその萌芽はみられる。同学年の子どもたちが、集団の中で、お互いがお互いを値踏みし、ランク付けしていることは以前から指摘されており、いじめや不登校の原因となるとも言われてきた。本書では、これまでのいじめ研究を参照しながら、新たに学生や教師へのインタビュー調査を実施。教室の実態や生徒・教師の本音を生々しく聞き出している。生徒には「権力」の構造として映るランク付けが、教師にとっては別の様相に見えていることも明らかに…。本書ではまた、中学生への大規模アンケート調査結果もふまえながら、今後の日本の学校教育のあり方に示唆を与える。

目次

第1章 「スクールカースト」とは何か?
第2章 なぜ今、「スクールカースト」なのか?
第3章 「スクールカースト」の世界
第4章 「スクールカースト」の戦略
第5章 教師にとっての「スクールカースト」
第6章 まとめと、これからのこと

著者等紹介

鈴木翔[スズキショウ]
1984年、秋田県生まれ。群馬大学教育学部卒業。現在、東京大学大学院教育学研究科博士課程。東京大学社会科学研究所学術支援専門職員。専門は教育社会学。主な研究テーマは中高生の交友関係

本田由紀[ホンダユキ]
1964年、徳島県生まれ、香川県育ち。社会学者。東京大学大学院教育学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みゃーこ

75
「スクールカーストは、他者を隠微におとしめるコミュニケーションのあり方が、グループ単位である程度固定化されたものである」それゆえ問題化や解消は困難」スクールカーストはいじめと連続しており、いじめの培地となる。いじめの根源であるところの生徒間の「地位」と「序列」。序列がこの世から亡くなることはありうるのだろうか?本書はそうした身近に存在する学校内の見えない序列について初めて積極的に定義しようとするパイロットスタディとしてのスクールカーストへの解明と分析への挑戦。2013/11/05

mana

50
スクールカーストについて、生徒は「権力」、教師は「能力」の構図とみているのだろう、とのこと。内容が薄いのかもしれないが、人々が感づいていたことをハッキリさせた本だと思う。中高生の場合、グループのコミュ力や団結力で上位に入るかが決まり、下位は特徴がないことが特徴。下位グループは受け皿になっている、という言葉はしっくりきた。ただ、下位グループは単に消極的というのではなく、這い上がれる環境でない(出る杭は打たれる)ことや、上位からの圧力で、その地位にとどまらざるを得ない、というのも多いと思う。2022/07/05

あゆ

48
教室内カースト あゆのクラスにも「地位の差」があった。しかも結構強く。あゆ,この地位の差に苦しめられた。あゆは一番下にいた。上位グループと下位グループのそれぞれに属している生徒の特徴があゆのクラスの生徒の特徴そのまんま書かれている。この本に書いてることあゆのクラスでは当てはまってる。2021/09/07

まーちゃん

43
昔、私が小学校の高学年女子だった頃、クラスにはすでに揺るぎないスクールカーストが在りました。 この本に出てくる上位グループ、イケてるグループ等の呼称を目にした瞬間、親友と二人で秘かに「バラ色グループ」と名付けて憧れていた、上位グループの子たちの顔や、そこのレギュラーを獲るべく日々戦略を練りながら行動していたこと等が、不安や緊張や焦燥感を伴って鮮やかに甦ってきました。 「今さらわざわざ言うこと?」って思わないでもないですが、こうして向き合ったことで古い記憶や感情が幾分整理されたのはよかったです。2013/02/05

太田青磁

39
冗長な文章、鍵括弧・棒線の多用や個々の事例の過度な一般化など気になる点は多々あれど、教室という閉ざされた空間で起きている階層問題をスクールカーストとして提起したことは、非常に価値を高く感じます。生徒と教師の双方の事例を丁寧に紐解きながら、カーストが生徒には権力として、教師からは能力として強化される構造にあるとの分析に唸らされました。生きづらい世の中は、今の学生をこんなカタチで縛っているのかと切なくなりました。本田先生の後進に対する暖かい解説も本書に大局的な視点を与えてくれます。2013/06/14

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