内容説明
「なんで私が?」…突然降って湧いたような授賞の知らせに驚く間もなく、はじまった「ノーベル賞シフト」。「43歳主任」の「変人」ぶりばかりを強調する報道に戸惑い、憤り、そっとしておいてほしいと念じてきた著者が、「理系の人間は、自分を理解してもらう努力が不足している」という自らの主張を実践するために、はじめて、エンジニアとしての人生を語った。ノーベル賞受賞が決まった日の混乱、授賞された発見の背景にあった「生涯最高の失敗」、励ましてくれた人たちのこと、ライバル研究者の公正な態度、企業のエンジニアとしてはたらくことの生きがい、チームワークの大切さ、独創性・創造性の源はなにか、など、はじめて明かされるエピソードと新たなメッセージを込めた、会心の一冊。
目次
1 エンジニアとして生きる(受賞が決まった日;受賞の「きざし」;たとえ小さなきっかけでも… ほか)
2 生体巨大分子を量る(生体巨大分子とはなにか;「質量分析」と「構造解析」;なぜ、たんぱく質を研究するのか ほか)
3 対談・挑戦と失敗と発見と(田中耕一×山根一真)(これからも、研究を;分子の重さからたんぱく質の種類を;たんぱく質のつくられ方 ほか)
著者等紹介
田中耕一[タナカコウイチ]
1959年富山県生まれ。1983年東北大学工学部電気工学科卒業。島津製作所入社。1985年「高分子のソフトレーザー脱離イオン化法」を開発し、87年に発表。1989年日本質量分析学会奨励賞受賞。1992年、1997~2002年英国のKRATOS GROUP Plc.およびShimadzu Research Laboratory(Europe)Ltd.に出向。2002年10月ノーベル化学賞受賞決定。11月文化功労者顕彰、文化勲章受章、島津製作所フェローに就任。12月ノーベル化学賞受賞。2003年1月より島津製作所田中耕一記念質量分析研究所所長
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