内容説明
ナイルのほとりに生きた古代エジプトの人々は、王や神々の姿、死後の世界、そして現実の生活を美しい彩色画で描き、ヒエログリフ(聖刻文字)で書かれた文を添えて神殿や墓の内部を飾った。三千年にわたる王朝時代の遺跡をめぐり、今は撮影できないものを含む鮮やかな写真で紹介しながら、壁画が表現する世界を読み解いていく。
目次
第1章 古代エジプトを歩く
第2章 エジプト人にとっての「世界」
第3章 人々を描く
第4章 すべてが文字になる
第5章 あの世とこの世
第6章 壁画をめぐる
著者等紹介
村治笙子[ムラジショウコ]
本名・斉藤笙子。1947年東京都生まれ。1966年東洋大学文学部西洋史学科卒業。現在、古代オリエント博物館非常勤研究員。専攻はエジプト学
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
やすらぎ
169
ナイル流域で暮らす人々の面影が数千年の時を越えて色鮮やかな壁画に登場する民と重なり合う。想像以上の世界が広がっている。パンがありワインがある。文字や音楽があり計算し創造する。表音表意文字ヒエログリフ。オールカラーの本書では、その表現を丁寧に解説し読み解いていく。動きのあるコマ送りで描かれた壁画に人類の繊細な知の深さを知る。読み進めるほどに意味を理解できるような不思議な感覚を得る。太陽は夜の世界を旅する間に少しずつ姿を変えていく。この世に存在した全てのものを照らしては再び眠りにつく。そして明日も太陽は昇る。2022/10/19
aponchan
15
カラー版で何となく手に取り、読了というか鑑賞終了。難しいことは良く分からないが、一つ一つの写真を見ているだけでも楽しい。最後の「古代エジプト人と墓壁画」は分かり易い文章で本書の締めとして良かった。現物を見てみたいと思わせる一冊。2020/05/09
misui
6
古代エジプト人の二元的な世界観は押さえておきたい。また、エジプト神話はプトレマイオス朝時代やローマ属州時代に各地の神話をまとめ、ギリシアやローマの神話と比較しつつ取り入れながら作り上げられたという。そのため創世神話などはバリエーションがある。2017/08/20
モアザンレス
3
初心者向けなのでここからもっと詳しい本に移動したい。2016/12/23
takao
2
ふむ2022/03/20