出版社内容情報
ヤンバルクイナで知られる沖縄やんばる地方は,世界でも有数の貴重生物の森である.しかし近年の理不尽な開発は,これらの生物を絶滅の危機に追いやりつつある.生態学の立場からやんばるの現状を訴え,緊急の対策を提言する.
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
yamakujira
6
1995年発行。著者が25年前に危惧した状況はなんとか回避できているようだし、やんばる国立公園の制定、野生生物保護センターの開設、林道の夜間通行規制、密猟パトロールの実施など、現地では保護への取り組みが見られるけれど、高江や辺野古の経緯を知れば沖縄県が自然保護に本気だとはとても思えない。油断していると観光振興として、道路整備やホテル建設、さらには需要増加で新たなダム建設とか始めそうだ。北部訓練場を土建利権から守るには、返還されるより米軍に預けたままの方がよさそうに思えるのが情けない。 (★★★☆☆)2020/12/13