本書は、将軍と大名、幕府と藩という両者の関係を主軸として、幕藩領主の権力構造を分析しその特質を論じたものである。

幕藩制国家支配を軍事面で支えた幕府直轄軍団の実態に迫る。家康から家光までの各政権の権力構造や主従関係の特質を視野に入れ、大番・書院番・小姓組番などの構造や形成過 ...

... 構造を解明するという点からすればなんらの前進とはならな里から質への転化が自然史的に研究史の上でも実現されるので問題は別ではあるが、そのようなことはとうていありえ江戸幕府の特質はまず第一に幕藩体制の構造に規制 ... 江戸幕府の権力構造』(石躍胤央)

... 江戸幕府の権力構造』のなかで、「封建的主従制の成立は、封土の授受を媒介としており、江戸幕府と直属家臣団及び諸大名との間では、将軍の代替わりごとに発給される朱印状と領知(知行)目録が、両者の御恩と奉公の関係を再確認するための不可欠の要件と ...

... 江戸幕府の成立と天皇」一二六頁は、「幕府は、摂家による天皇への意見具申と公家支配の方針を再度確認した」とする。( 7 )施超倫「江戸初期の譲位問題と天皇の政治的位置の構造 ... 権力構造」(『岩波講座日本歴史』一〇、近世二、岩波書店、一九七五年)五頁 ...

... 構造』、藤野保『幕藩体制史の研究』は、上述した戦後の幕藩体制研究にみられる、基礎構造の分析から一元的に全権力構造をとらえようとする、つまり権力自体の分析を怠ったまま幕藩制構造論を進めている研究方法上の欠陥 ... 江戸幕府権力の実態を一層、具体的.

... 江戸幕府の権力構造』の「はじめに」において、「幕藩体制の歴史的本質について決定的な評価は与えられるにいたっていない。その有力な理由の一つは、幕藩体制の政治的中心である幕府と藩の固有の権力構造が具体的に解明されなかったことであろう」と述べ ...

... 構造』第五章(前これらの内、奈良奉行設置年代について高木氏は慶長一三年、朝尾氏は慶長一七年をあて、他は『角川日本史辞典』などとともに慶長一八年としている。( 2 )北島正元『江戸幕府の権力構造』二九七頁(岩波書店、一九六四)、朝尾直弘『近世封建 ...