内容説明
烏賊川市警の失態で持ち逃げされた拳銃が、次々と事件を引き起こす。ホームレス射殺事件、そして名門・十乗寺家の屋敷では、娘・さくらの花婿候補の一人が銃弾に倒れたのだ。花婿候補三人の調査を行っていた“名探偵”鵜飼は、弟子の流平とともに、密室殺人の謎に挑む。ふんだんのギャグに織り込まれた周到な伏線。「お笑い本格ミステリー」の最高峰。
著者等紹介
東川篤哉[ヒガシガワトクヤ]
1968年広島県尾道生まれ。岡山大学法学部卒。’96年から公募アンソロジー『本格推理』『新・本格推理』に短編を発表。2002年、カッパ・ノベルスの新人発掘プロジェクト「Kappa‐one」第1弾に選ばれた『密室の鍵貸します』で、本格的にデビューを果たす(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
青葉麒麟
151
軽快なタッチで読み易くて結構(^-^)皆ボケキャラで唯一の突っ込みは朱美なのかな?さくらと流平の関係がもう一寸進展してくれたらと思うのは余計かなぁ。2012/08/21
再び読書
143
烏賊川市シリーズ第2弾、今回も気楽に読み進められた。今回も鵜飼、戸村コンビVS志木、砂川コンビの軽妙なやりとりも、心地よい。「謎解き」よりもあざとくない。いまのところ、東川氏のシリーズはこのシリーズが一番心地よく感じる。東川氏の強みはこの、軽妙なミステリーと思う。そのバランスがうまく取れているのが、烏賊川市シリーズで、「謎解き」と「鯉ヶ窪学園」は少しふざけに偏っているように感じる。次も楽しみです。2013/11/11
ダイ@2019.11.2~一時休止
118
烏賊川市その2。さくらも登場し、流平は主人公からサブになったか?。軽いけど面白い。2013/08/07
りゅう☆
112
本格的な殺人事件なのに、鵜飼探偵&弟子の流平と砂川警部&志木刑事の凸凹コンビに脱力してしまう(笑)。《とある警官》により拳銃が紛失。十乗寺十三(噛みそうな名前)の屋敷の離れで孫娘さくらの許嫁候補の一人が殺され、執事が左腕を撃たれ、重傷と言い張るが鵜飼も軽傷を負う。犯人は誰?愛犬スルメオーが見つけた骨付き肉、銃声の数などの伏線も見事回収され、推理力抜群の鵜飼により密室事件解決なんだけど、なんせ登場人物たちのコメディさが笑え、軽い爽快感あり。大家の朱美も鵜飼ペースに巻き込まれいい味出してる。楽しかったです。2017/04/30
chiru
99
鵜飼と流平が活躍する密室ミステリー第2弾。クセのあるキャラたちが『密室』の真相を軽いノリで見事に解決するという落差を楽しむシリーズ。今回は、刑事の目の前で持ち去られた『密造拳銃』をめぐって起こる殺人事件と犯人消失トリック。特に、銃声のカウントダウンは、気がつきそうで気がつけない、シンプルかつ斬新なアイデアに唸らされます。多少強引な犯行につっこみたくなるけど、苦心した仕掛けを暴かれた犯人がほんの少し可哀想な気持ちに…。探偵サイドと警察サイドが仲良く解決に導く安定感もナイス。 ★42019/03/27