内容説明
「美也の人生全部を愛している」。いつか光彦はそう言った。いままで美也をつくってきたもの全部、そりゃあ多少妬けないことないけれど、過去の男も含めて全部、愛している、と。(「Cowgirl Blues」より)。―ユーミン、SMAP、Puffy、華原朋美…お気に入りのラブソングに想いをのせて、人気女性作家8人が贈る、極上の恋愛小説アンソロジー。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
あつひめ
72
ラブソングに想いをのせて…ということらしいが、知っている曲は2つしかなかった。でも、歌がなくても「恋」ってものに突き動かされたり、惑わされたり…恋する心が8通りの世界で描かれている。山本さんの「これが私の生きる道」の男のゆらゆら揺れる心と女の雑草のような強さが印象的。アンソロジーは1冊で何度も楽しめるからいいよね。2014/08/07
団塊シニア
54
8人の作家により恋愛アンソロジー、個人的には小池真理子の「STORM」が読みやすく感情移入できる内容です、「流れ去った日々を今更振り返っても仕方がない、あの日、あの時、去ってしまったものは永遠に戻らない」というヒロインの科白はグッとくるものがあります。2014/11/26
けいこ
19
ユーミンや山下達郎、華原朋美などの曲を元にした恋愛アンソロジー。唯川恵さん、小池真理子さん、江國香織さんなど豪華な顔ぶれはもちろん、なんと言っても横森理香さんが書いたSMAPの『ダイナマイト』に惹かれて手に取った。最初は曲に負けないくらいエロかっこよくて勢いがあったけれど、徐々に設定が残念になってきて、曲が台無しな様な、、。でも作品自体は面白かった。他にはやっぱり小池真理子さんの『STORM』(山下達郎さん)がグイグイ引き込まれた。曲を知ってたらもっと楽しめたのかなぁ。 2020/06/05
のぶぶん@今年は心を鍛えます
17
女性作家によるJ-POPの曲を主題にした短編作品のアンソロジー。甘い恋愛小説をある意味期待して古本コーナーで買ったのですが、ちょいと違います。女性作家の方がシニカルなのかもね(笑)それでも時々にやりとしたり、フムフムとうなずいてみたり・・・女性の心理って、複雑なんだね~。でもきっともう一度読んでしまいそうな気がする。ただし、それぞれの歌とのフィット感は、あまり感じませんでした。知らない歌も多かったからかも。次からはその曲を探して聴いてから、読んでみようかと思います。2013/05/17
佐島楓
14
J-POPの曲を題材にとったアンソロジー。趣向が面白いなと思い購入したのだが、曲と小説がリンクしているのかはあまりピンと来なかった。小池真理子さんの短編が一番抑制がきいていて好みだった。やはりどうも私は恋愛小説は得意ではないようだ。2012/08/14