内容説明
日本社会の崩壊の根底にある、個人の「死生観」のゆらぎをどう建て直すか。ターミナルケア、エイズ、教育、法医学、心理学、宗教などの視点から「人の死」の真実を見つめ、命の本質を問う、第一線12人による力作論考集。
目次
ポルノ化した「死」
1 生と死をどう考えるか(学校で「死」を教える;死にゆく過程と人生の物語;死をめぐる共同体―葬送を通して見えてくるもの;ふつうの死)
2 医師・患者・ボランティア(ケアの力学;医師に求められるもの;来世を信じることは死の不安をやわらげるか―がん医療の現場から;韓国のホスピス運動)
3 ホスピスとターミナルケア(末期医療へのあらたなる視座;スピリチュアルケアということ;患者のこころを支えるために―ホスピスとビハーラにおける宗教的援助の試み;日本的なターミナルケアを目指して―患者の生と死の質をどう評価するか)
命のゆらぐ時代を超えて