内容説明
中世史研究の第一人者が、数多の史料を駆使して描く中世史像。長尾為景の上杉氏打倒、足利尊氏と直義の確執。暗雲立ちこめる戦乱の世を生き抜いた人物とその政治的背景を、綿密な史料批判と鋭い解釈によって解明する。
目次
1 越後中世史と上杉家文書(越後における守護領国の形成―守護と国人の関係を中心に;越後における永正~天文年間の戦乱―後上杉政権成立前史 ほか)
2 南北朝内乱史の一齣(足利直義の立場;観応擾乱―南北朝内乱の第二段階)
3 史料の批判と解釈(以仁王〈令旨〉試考;石母田正氏「文治二年の守護地頭停止について」 ほか)