出版社内容情報
大人が読むにふさわしい珠玉の名文を厳選。
日本語ブームのなかでも取り上げられなかった珠玉の短編、躍動する名文を厳選。日本を代表する文学作品の醍醐味が味わえる書。
山本周五郎「松の花」、江戸川乱歩「悪人志願」、石川喬司「袋小路に陥ったスパイ小説」、佐藤春夫「田園の憂鬱」、開高健「越前ガニ」、司馬遼太郎「軽薄へのエネルギー」、河盛好蔵「イヤなやつ」、向井敏「殺し文句の功罪」、中野重治「短歌写生の説」、伊藤整「近代日本における『愛』の虚偽」、室生犀星「高村光太郎」、中村幸彦「専門白痴的考証法」、折口信夫「逍遥から見た?外」……小説、エッセイ、詩から評論、学術文まで、稀代の書誌学者が眼光紙背に徹して選び抜いた名文を集大成。それぞれに「なぜ選んだのか」の解説を添える。その条件とは、人をひきつける文体、傑出した作品の読解力、感動を呼ぶ表現力、学問的な新機軸、などであり、どの解説を読んでも「よい文章」を見分ける目を養う鍛錬となる。本書は、受け身の鑑賞に終わらない画期的な文章読本であり、すべての読書人に贈る、世俗の常識を見破る智恵の宝庫でもある。
[第1部]小説・詩・エッセイを楽しむ
●山本周五郎の偉業
●探偵小説の醍醐味
●『田園の憂鬱』の世界
●飽くなき「表現欲」の結晶 ほか
[第2部]評論に親しむ
●文藝時評と文藝評論
●第一級の詩人による最上の評論
●大御所批判の切れ味 ほか
[第3部]学者の文章に学ぶ
●学問と向き合う姿勢
●天才の表現方法
●文章の品格とは何か ほか
内容説明
稀代の書誌学者が眼光紙背に徹して選び抜いた名文の集大成。すべての読書人に贈る、世俗の常識を見破る智恵の宝庫。
目次
第1部 小説・詩・エッセイを楽しむ(山本周五郎の偉業;探偵小説の醍醐味;『田園の憂鬱』の世界 ほか)
第2部 評論に親しむ(文芸時評と文芸評論;第一級の詩人による最上の評論;大御所批判の切れ味 ほか)
第3部 学者の文章に学ぶ(学問と向き合う姿勢;天才の表現方法;文章の品格とは何か ほか)
著者等紹介
谷沢永一[タニザワエイイチ]
関西大学名誉教授。文学博士。昭和4年、大阪市生まれ。昭和32年関西大学大学院博士課程修了。関西大学文学部教授を経て、平成3年退職。サントリー学芸賞。大阪市民表彰文化功労賞。大阪文化賞。専攻は日本近代文学、書誌学。評論家としても多方面で活躍
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感想・レビュー
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Hiro