ちくま文庫<br> わたしのメルヘン散歩

ちくま文庫
わたしのメルヘン散歩

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  • サイズ 文庫判/ページ数 240p
  • 商品コード 9784480021090
  • NDC分類 909.04
  • Cコード C0195

内容説明

『ハイジ』や『若草物語』、『大草原の小さな家』『アリス』など、珠玉のメルヘンを紡いだすぐれた子供の本の作者たち―シュピーリ、オルコット、ワイルダー、キャロルなど、十二人の女性作家と七人の男性作家をとりあげてその創作の秘密をたずね、夢を追う子供たちの世界へ読者をいざなう香気高いメルヘン案内。

目次

1 本のなかの子供(人間のための家―ローラ・インガルス・ワイルダー;物語をたべながら―エリナー・ファージョン;大人こそ神様―ヨハンナ・シュピーリ;繊細さということ―ケート・グリーナウェイ ほか)
2 夢を追う子ら(失われたフロンティア―マーク・トウェイン;Life is but a dream…―ルイス・キャロル;勝ちほこるボジーたち―オスカー・ワイルド;どこで断念すべきか―ジュール・ヴェルヌ ほか)

著者等紹介

矢川澄子[ヤガワスミコ]
1930‐2002東京生まれ。作家・詩人・翻訳家。東京女子大学英文科を卒業後、学習院大学独文科在学中に同人誌『未定』に参加(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

あき

41
★★★ 作家の生涯と作品の関係の秘密を探っていく本です。載っている作家の本を読んできた人はとても楽しめると思います。私の場合は、知らなかったり忘れてしまった作家と本がほとんどで、十分に楽しめる状態ではありませんでした。ワイルドや賢治、ヴェルヌなど知ってる作家についてはとても興味深かったです。何年後、何十年後になるかわからないけれど、作家と作品の知識を持ってこの本を読み返したら面白いだろうなあと思います。これから読むたびに少しずつ楽しめるようになっていれば良いなと思うので、ずっと大切に持っていたい本です。2017/10/26

Saku

16
児童文学作品の生まれた背景を作者の生い立ちを追いながら紹介していく。ただ読んでいるうちに、いくつかひっかかるキーワードやテーマ例えば、孤独な生涯、女性としての幸せ、傍若無人な暴君、兄と妹などからある種、矢川さんの情念や湿潤さを感じてしまう。とっても穿た見方かもしれないが。2023/05/06

あ げ こ

12
物語の事。物語を生み出したものの事。本の中の子供達の事。慕わしい友を語るように。遠く近しい友の愛おしさを語るように。あくまでもささやかに、身近に。それ故にすんなりと受け入れる事が出来る素朴さを以て。静かで柔らかで心地よい愛に満ちている。綻びなく綺麗にまとまる思い。丁寧に、丹念に咀嚼し、嚙み砕き辛い齟齬をも堪能し、幾度と無く反芻し続けたために。豊かでしなやかなものとなった思い。何かこう、論ずると言うよりもすべてを包み込むような。その嘆き、その思い遣り。眺めるのではなく、寄り添うためにいでた言葉であるような。2015/12/10

amplecutter

1
読み返したい本、読んでみたい本がいっぱい。作家達の人となりについての描写も面白かったけど、なんだか矢川さんと澁澤龍彦の結婚生活と破綻のことが常に脳内オーバーラップしてしまった。2015/08/22

アルクシ・ガイ

0
知らない(正確には忘れていた)作家の名前もありました。一行一行大切に、心の奥にしまっておきたい一冊です。2014/04/14

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