内容説明
天地創造の不思議、モーセの出エジプト、ダビデとソロモンの栄華、そしてバビロン捕囚まで―。旧約聖書の世界はかくも波瀾万丈の人間ドラマだった。映画を観るようにあざやかに、今よみがえる。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
優希
83
改めて一連の物語として読むと、旧約聖書は波乱万丈の神と人間のドラマなのだなと思わされます。アブラハム物語から始まり、イスラエルの栄光、バビロン捕囚、預言者たちと鮮やかに語られる壮大な歴史ロマンがここにはありました。詩編など、物語とは少し違う位置にあるものも上手く絡められていて、旧約聖書の物語のほぼ全てを物語として描いたことに驚かされます。最初に天地創造やノアの箱舟の物語がなく、ここにあるのかという展開も面白いなと思いました。2017/03/30
金吾
21
読みやすくて面白いです。日本の神話や昔話と比較するとやはり激しい部分があります。旧約聖書では創世記とヨセフの話が好きですが、この本ではエズラと創世記を組み合わせた部分がかなり面白く感じました。2021/03/02
夜の女王
15
登録忘れ本。旧約版は面白かったが、新訳版は挫折。2020/05/11
葵衣
11
一人の老人から始まる、神と共に生きる民族の歴史の物語。とても読みやすく、面白かった。岩波文庫の旧約聖書も読んでみる予定。2017/01/13
たみ
11
著者は神学者・文学者・小説家。外典も含めると膨大な量になる旧約聖書を小説にしたもの。アブラハムからモーセ、ダビデ王、ソロモン王、やがてバビロン虜囚へとつながっていく、ひとつの国が生まれ衰退していく物語としても読むことができます。創世記などは「語り」として組み込まれていたり。本文が449p、2段組みとかなりボリュームがあり読了に時間はかかりますが、歴史小説を読んでいるかのようにわかりやすく読むことができました。ダビデ王が悲しんでるところで、つられてウルッとしたよ…。新約聖書篇も少しずつ読もう。2014/10/26