目次
講義1日目 世紀末のアンドロイド状況―消失あるいは成就か?
講義2日目 ヒトはチェス・コンピュータに負けたのか?―直観と周辺意識
講義3日目 他者としてのコンピュータ―人間認識の逆照射
講義4日目 知能は「ある」のか「感じる」のか?―実体論的把握と関係論的把握
講義5日目 行為することの難しさ―自立歩行ロボットとフレーム問題
講義6日目 となりのアンドロイド―アンドロイド出現という仮象
補講 クローン羊が行き着く先
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
西条べべる
1
1997年の東京大学文学部で行われた講義の再現本で、主に人工知能について解説している。時代は新しくないが、技術の流れを追うことができる。人工知能の研究は人間の本質を考えることにもつながるという、哲学の話かIT技術の話なのか迷ったが、どちらもほどよくブレンドされていて面白かった。注釈が最後に掲載されていて本文では読みにくかったが、まとめて読むとつながってくる楽しさがあります。2019/07/23
鳴海紫苑
0
講義四日目だけ読めば足りると思う(ディープブルーとかR2D2を持ち出したフレーム問題は、もう聞き飽きた)。実体論的把握と関係論的把握って便利な言葉。リアス式海岸と尺度の話が目から鱗。<ものには客観的な長さはない>のはわかったけど、2国間でそれらの国の国境の長さがまちまちだったとして、それが何の問題になるのかはわからなかった。肺の面積とか腸絨毛も疑わしいものだと思った。「空を飛ぶ」ことを実現する方法の例えのところで、「別に噛みつかなくても石は割れるぞ」って某海賊の言葉を思い出した。2014/09/22