内容説明
巨大法律事務所ドレイク&スウィーニーで、100万ドルの年収とパートナーの地位を目指す若きエリート弁護士マイクル・ブロックは、事務所に侵入したホームレスの男に銃を突きつけられ死を覚悟する。警官に撃たれ、不可解な言葉を残して絶命した男。彼はいったい何者で、何が目的だったのか。謎を追うマイクルは、ホームレスを支援する路上の法律相談所の所長モーディカイに出会う…。
著者等紹介
グリシャム,ジョン[グリシャム,ジョン][Grisham,John]
1955年生れ。ミシシッピ州立大学、ミシシッピ大学ロースクールを卒業。’81年から’91年まで弁護士をつとめ、’84年から’90年まではミシシッピ州の下院議員を兼務した。’89年に『評決のとき』を出版
白石朗[シライシロウ]
1959年生れ。早稲田大学第一文学部卒
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
NAO
54
巨大弁護士事務所に所属する主人公が立て籠り事件に巻き込まれたことから始まる法曹物。今まで見向きもしなかったホームレス問題を目の当たりにし高給取りで前途洋々の主人公が、彼らと直に接することで葛藤を深めていく。2023/03/27
鈴木拓
18
ワシントンDCで仕事をするエリート弁護士の主人公が、ある事件をきっかけにホームレスを支援する弁護士に出会い、考え方を変え、やがて行動を変えていく物語の前編。格差社会における社会の矛盾が突き付けられ、憤りを感じながら考えさせられる。2019/11/16
bapaksejahtera
15
反トラスト法分野を手掛ける、将来パートナー弁護士として有望視される若者が主人公。彼が弁護士事務所に出社するある日、拳銃で威嚇しながら社に入ってきた暴漢は、腹に爆薬様の偽物を巻いていた。男は警官に狙撃されて死亡するが、彼は事務所の不動産部門が手を貸した貧困者住宅の公的施設向け収用事案に抗議していたのだ。これをきっかけに主人公は将来のパートナー弁護士への昇進を夢見ての酷烈な職業生活を擲ち、離婚もものかは俄に米国首都のホームレス支援に身を挺する。やや政治的メッセージが強いがワシントンDCの裏面が私にも理解される2023/06/22
RED FOX
12
「大雪と寒波だからね。今夜は徹夜で仕事になるな。よしあっちからパンを持ってきてくれ」年収100万ドルの弁護士が、殺されそうになり裏を探ると…貧困街の掟、騙され続けるホームレス、下巻が楽しみ。2024/03/23
天竺牡丹
8
翻訳本は 最初から日本語で書かれた本の3倍くらい読む時間がかかるのにこれはいつもと同じくらいで読めました。翻訳は白石朗さん。翻訳の力は大きい。これから白石さん翻訳を探して読んでみたい。感想は下巻で。2013/09/29