出版社内容情報
23歳の明治39年,大著『国体論及び純正社会主義』を著し,明治国家と天皇制の矛盾を鋭くが発禁.宮崎滔天に中国革命へ導かれ,幸徳秋水ら社会主義者との交流が… 近代日本の最も危険な思想家の原像.
内容説明
一千頁の大冊人をして狂喜せしむ―明治三十九年五月、『国体論及び純正社会主義』を自費出版。この日本近代思想史上最も危険な書物は大きな反響をよぶが発禁。幸徳秋水、堺利彦ら社会主義者との交友が続き、来るべきシナ革命の資金調達に奔走。大逆事件で取調べを受ける。二十八歳の秋、風雲急を告げる中国大陸へ…。
目次
第1章 中央への挑戦(冬の海;上野帝国図書館 ほか)
第2章 『国体論及び純正社会主義』の思想(「社会主義の経済的正義」;精神的貴族主義者 ほか)
第3章 革命と亡命と(世間沸騰;発禁ならびに印本差押え ほか)
第4章 シナ革命にむけて(宋教仁との結合;つんぼ桟敷 ほか)
著者等紹介
松本健一[マツモトケンイチ]
1946年群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。評論家、麗沢大学教授
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