出版社内容情報
ボーズ凝縮は,粒子性と波動性の共存という量子論の根幹に関わる現象である.当初は理論上のことと考えられていたが,最新のレーザー技術により気体原子で実現.ノーベル賞にも輝いたその原理とこれから期待される応用を解説.
内容説明
アインシュタインによる予言から70年あまりたった1995年、現実に起こることはないと長らく思われていたボーズ凝縮が、気体原子においてついに実現された。物質の波動性というミクロの世界の現象が目に見えるスケールで現われる、この不思議な現象を可能にしたのはレーザー光を利用する精緻な技術だった。レーザーでなぜ原子を冷却できるのか、原子と光の性質を巧みに利用するレーザー冷却の手法と、基礎から実用にわたるボーズ凝縮の応用可能性を解説する。
目次
1 常識への挑戦(なぜレーザーで冷えるのか?;理屈(理論)と現実(実験)のあいだで… ほか)
2 レーザー冷却の原理(2準位系原子;2準位系原子と電磁波との相互作用 ほか)
3 いろいろなレーザー冷却法(温度測定法(飛行時間測定法)
磁気光学トラップ(MOT) ほか)
4 気体原子のボーズ‐アインシュタイン凝縮(歴史的背景;BECの実現法 ほか)
5 ボーズ‐アインシュタイン凝縮の応用(BECを使った実験―概観;コヒーレント原子波制御 ほか)
著者等紹介
久我隆弘[クガタカヒロ]
1957年生まれ。1986年東京大学大学院理学系研究科博士課程修了。現在、東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は、量子光学、量子エレクトロニクス
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
phmchb
えんどうまめ
てぃゅむ