内容説明
本書は、フーリエ解析と関数解析の基礎から応用までを、歴史的な流れを重視し、体系立ててまとめた入門的解説書である。解説にあたっては、二つのテーマの関連を意識し、また、理論のための理論に陥らないよう心がけ、さらに、超関数、ウェーブレット解析、シュレーディンガー作用素のスペクトル問題など、きわめて多岐にわたるトピックを盛り込んで、読者が興味をもって現代解析学の基礎理論を学べるよう配慮されている。
目次
1 フーリエ解析学(フーリエ解析とは何か;フーリエ級数を使って微分方程式を解く;フーリエ級数からフーリエ変換へ;超関数とフーリエ変換;超関数の合成績―詳論)
2 一般化フーリエ級数と直交関数系(一般化フーリエ級数;直交関数系)
3 スペクトル分解(ヒルベルト空間上の線形作用素;ソボレフ空間と微分作用素の本質的自己共役性;線形作用素のスペクトル分解;スペクトル分解定理;自己共役作用素のスペクトルとレゾルベント;フレームの理論)
著者等紹介
新井仁之[アライヒトシ]
1984年早稲田大学大学院理工学研究科修士課程修了。早稲田大学助手、東北大学助手、講師、助教授、教授を経て現在、東京大学大学院数理科学研究科教授(理学博士)
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