出版社内容情報
世界を震憾させたネオナチによるトルコ人虐殺事件。
憎むべき犯罪はなぜ起こったのか?事件の発生から、裁判の全過程を追い、犯人像に現れる現代ドイツの苦悩、そして被害者家族との交流を通じて、在住外国人・異文化との共生の教訓を探る。
第1部 炎となった憎しみ(悪夢の事件
ハーケンクロイツふたたび
転機と疑惑)
第2部 ドイツの中のトルコ(ふたつの国のはざまで
オリエンタルの死角
アウスレンダー・モザイク)
第3部 いばらの途をこえて(恥辱の烙印
裁判の帰趨
警告の碑が訴えるもの)
野中 恵子[ノナカ ケイコ]
著・文・その他
内容説明
世界を震憾させたネオナチによるトルコ人虐殺事件。憎むべき犯罪はなぜ起こったのか?事件の発生から、裁判の全過程を追い、犯人像に現れる現代ドイツの苦悩、そして被害者家族との交流を通じて、在住外国人・異文化との共生の教訓を探る。
目次
第1部 炎となった憎しみ(悪夢の事件;ハーケンクロイツふたたび;転機と疑惑)
第2部 ドイツの中のトルコ(ふたつの国のはざまで;オリエンタルの死角;アウスレンダー・モザイク)
第3部 いばらの途をこえて(恥辱の烙印;裁判の帰趨;警告の碑が訴えるもの)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みなみ
6
ドイツで起きたトルコ人家庭への放火事件。容疑者は未成年を含む若い男性4人で、極右に傾倒していた。多くのトルコ人移民が住むドイツ社会で起きたヘイトクライムだ。事件の捜査は杜撰で、逮捕された青年たちは自白を強要された疑いもある。さらに、被害者を中傷する根拠のない噂が流れる。被害者への中傷や自白強要疑惑は日本で見かけるが、他国でも起こる事例なのだとわかった。また本作は事件と裁判の経過だけでなく、背景にあるドイツ社会のトルコ人移民労働者についても解説しており、事件だけでなく全体的な社会像が見えやすい。2020/03/14