内容説明
荘重に奏でられるバーンスタインのブラームスや、アシュケナージの濃密なショパンなど、選び抜かれた「この一枚」。作曲家と演奏家に抱く深い共感をベースに、愛聴したレコード、CD、そしてヴィデオ・ディスクの魅力が語られる。豊饒な音楽の世界に花開いた名演の数々。単行本で刊行された『このレコードがいい25選』と『このディスクがいい25選』を1冊にまとめた文庫。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Kajitt22
19
30数年前レコードからCDに変わる頃のクラシック音楽評。 90年代、JAZZ一辺倒からクラシックを聴きはじめた頃購入。吉田秀和氏の格調高い文章は、以来何度もクラシック音楽の深い森を彷徨う指標となった。今回はキャスリーン・バトルとフォン・シュターデの『オーベルニュの歌』聴き比べが興味深かった。現在でも十分納得できる素晴らしい音楽評です。2022/06/04
うた
4
書評集と同じく目次をみて気になった”一枚”を選んで読み、その音楽を聴きたくなったら買って聴いてみる。ずいぶん前の音楽評集だが、読みまた聴いてみるとこれらの音楽がまだまだ色褪せていないことがわかる。クレーメルとアルゲリッチの手によるベーヴェンのソナタなんか本当にいいですよ。2013/09/11