内容説明
「古典」と呼ばれる歴史書は、状況への研ぎ澄まされた危機意識が、時代の転回点に立ち会ったとき、書かれた。なにをそこから読みとればよいのか?読書をこよなく愛する歴史家が提案する、世紀末読書案内。
目次
1 歴史学はむずかしいか
2 芝居と小説と…
3 私の語る「私」、他者の語る「私」
4 「異質なもの」と向き合う
5 東アジアからイスラームを見る
6 人類の哲学、民族の思想
7 冷戦後の諸民族
8 いま、リベラルであること
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Ex libris 毒餃子
11
中東・イスラム世界の歴史書に重きをおいた読書案内。何冊かは読みたくなりました。2023/02/26
ラム
1
イスラーム史家山内の歴史書を中心とした書評集 90年代中頃に各紙誌に連載、掲載されたもの 「UP」が多いため東京大学出版会発行が多く取り上げられている まえがき「五冊の歴史書」で歴史書に対する思いを 「父祖たちが自らの歴史を強く意識し、何らかの哲学や世界観をもってその存念をまとめあげた史書」 「大鏡」「愚管抄」「神皇正統記」「読史余論」「大勢三転考」(湖南)の五冊を手がかりに ほとんど専門書が取り上げられているが、幸四郎の芸談、ボルヘス、鴎外の史伝、「種の起源を求めて」等既読未読含めてなじみの新書、文庫も2019/12/30