出版社内容情報
漫画という自由な場を通じて,手塚治虫が投げかけたことをたしかめる.科学技術と人間,戦争と平和,善と悪…….それらはもちろん今も問題でありつづけ,これからを生きる子どもたちの前に横たわる.『ジャングル大帝』『鉄腕アトム』から『アドルフに告ぐ』にいたるまで,手塚漫画と共に育った著者が,思いをこめて語る一冊.
内容説明
手塚治虫の40年の仕事をふりかえり、漫画という自由な場を通じて彼が投げかけつづけたことをたしかめる。科学技術と人間、戦争と平和、善と悪…。それらはもちろん今も問題でありつづけ、これからを生きる子どもたちの前に横たわる。「ジャングル大帝」「鉄腕アトム」から「アドルフに告ぐ」にいたるまで、手塚漫画と共に育った著者の、生き生きとした一冊。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
タルシル📖ヨムノスキー
19
1989年2月。昭和の時代が幕を閉じた時、世界に誇る日本の大漫画家手塚治虫は、60歳の生涯を終えた。記憶は定かではないが、その時、どこかの新聞に「アメリカ人から見れば、大人になっても漫画を読む日本人は、滑稽に感じるらしい。ではなぜアメリカ人の大人は漫画を読まないのか。それはアメリカに手塚治虫がいなかったからだ」。みたいなことが書かれていたと思う。平成の時代が終わった今、なぜかふとこの言葉を思い出して手に取った一冊。やっぱり手塚治虫は凄い。ちょっと前に、文庫の全集が出たらしいから読んでみようかな。2019/05/06
inami
19
◉読書 ★3.5 日本の「アニメ」が世界中で大人気なのだが・・「漫画」「マンガ」「まんが」という言葉に何とも言えないノスタルジーを感じるのは歳のせいか(笑)。手塚さんは敗戦の翌年(昭和21年)4月、大阪大学医学部に進学、国家試験をパスして、開業医の免許を得ている。漫画という方法で、いのちの大切さ(人間だけではない、地球のいのちも)を訴え、いのちをおびやかす悪と戦い続けた。「ブラック・ジャック」・・医学が人を生かすのではない。医者にできるのは、生きようとする生命を援助することだけなのだ・・と、アトム懐かしい2018/06/25
佐島楓
19
ここに列挙された作品を眺めるだけでも、ここまで人間について考え、表現ができた漫画家がかつて、そしてこれからも存在するだろうかと思えて仕方ない。それだけに、彼の中の創作の苦しみも常人のレベルではなかったのではないか。ファンを自称できるほど読み込めていないことがはっきりと自覚させられた本だった。2013/07/26
ほしけも
4
オーソドックスな手塚論。でも丁寧で良いです。 自分は古い漫画が好きなのですが 手塚漫画だけは苦手だったのです。 いいところでこれは漫画ですよーって言ってしまうところが… 自分はとことん物語に没入してしまいたいのに、 「何漫画に本気になっちゃってるの」と言われてる気がして… こういう細かいことを気にして漫画ファンとしての基本をおろそかに してしまっていた愚かな自分をはじております。 2013/07/20
takao
3
ふむ2024/02/20