岩波新書
政治献金―実態と論理

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  • サイズ 新書判/ページ数 209p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004308898
  • NDC分類 315.1
  • Cコード C0231

出版社内容情報

今年,日本経団連による政治献金の斡旋が十年ぶりに再開された.その政治献金とは何なのか.企業献金と利権のかかわり,急増するパーティー券収入などにも光をあてつつ,財界への豊富な取材を生かして実態を報告する.

内容説明

「政治とカネ」をめぐる事件が止まぬ中、二〇〇四年からは日本経団連による政治献金への関与も再開された。“政治をカネで買う”との批判を浴びる企業献金はなぜ続き、政治家のパーティー券収入や政党機関紙の広告収入はどんな役割を果たしているのか。豊富な取材にもとづいて実態を報告し、先進諸国の実情を紹介しながら改革を提言する。

目次

第1章 いま、政治献金は
第2章 企業献金、半世紀の軌跡
第3章 企業献金の意味
第4章 献金の論理、拒否の論理
第5章 受け取る側の論理
第6章 姿を変えた献金
第7章 海外にみる政治献金
第8章 改革への道

著者等紹介

古賀純一郎[コガジュンイチロウ]
1953年生まれ。1977年東京大学経済学部卒、共同通信社入社、宇都宮支局、大阪社会部、経済部、外信部、ロンドン支局などを経て現在、共同通信社メディア局編集部デスク
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

リキヨシオ

15
2004年の本だったので、名前が挙げられる政治家や政党は当時のものですが、いい意味でも悪い意味でも、政治ほど時間が経っても変わらない世界はない…といわれるので「政治献金」という法の眼を掻い潜る仕組みには驚いた。政治資金規正法はあるものの「隠し通せれば問題ない」という感覚や、企業献金は盛んなのに個人献金やネット献金は盛り上がらない、現金ではないパーティー券を用いた政治資金集め、選挙で当選しなければだだの人なので莫大な選挙資金が必要など、政治の報道ではあまり立ち入らない部分が述べられていた。2015/04/08

壱萬弐仟縁

12
パーティー券(13頁~)。政治資金規正法があるのだが、実際、カネのつながりなのか。つまらない。政策、制度、法律の中身で支持すればいいだけではないか。金権政治(35頁~)。寄付と献金の違いは何か(101頁)。経団連の寄付と、マスコミの献金、という表現には、温度差がある。地盤、カバン、看板(119頁~)。政治家の資質とは、無欲、高潔さ、客観性、説明責任、公開性、誠実、指導力(200頁)。そんな高潔な人財ばかりなら、誰も政治不信を抱きはしないよ。行政不信もこうした資質に準じると思えるな。2013/08/02

KimuraShinichi

0
「政治献金ってなに?」という疑問への正面からの答えはない。この本は、現代日本における政治献金というものの実体と論理をあるていど知っていて受け入れている人に向けて、その具体的なところを説明する。読み終わってから、いま自分が読みたかったのは、現代日本に限らない、民主主義社会にとって政治献金とはなにか、なぜ生まれ、どう育ったのか、政治に金を出すことと政治を金で買うことの境界線はどう引けばいいのか、政治献金と社会的公正はどんなふうに共生できるのかというような、もっと巨視的な議論だったんだなと思う。2016/02/06

さるぼぼキング

0
ドイツ、フランス、イギリスの政治資金を規制する為の諸制度から日本も学ぶべきところが多いと感じたが、 この問題は政治家よりも有権者の方の意識にこそ変革の必要性があるように思う。 今まで様々な便宜を受けた見返りに投票してきた人が、逆に個人献金などでお金を払って投票するように、180度違う意識になるためには相当高い壁がありそうだ…2012/07/05

羽生沢

0
日本における政治献金の制度と実態を探る。金のかかる現代政治を民主主義に即したものにするためには、献金制度を整備し個人献金の割合を向上させる必要があるだろう。2014/07/01

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