出版社内容情報
「日本とは何か」-歴史研究の立場からこの問いに答えるべく,著者は日本の国家成立事情から説きおこし,歴史の展開をたどりつつ,ヤマト国家の古典的国制とは何であったかを論じていく.国号問題から天皇制,政治システムそして「家」の制度,さらに宗教意識や美意識まで,現代につながるさまざまな問題が提示される.
内容説明
ヤマトを本拠に発展した「倭」―「日本」の王権は東アジア世界の歴史の潮流のなかでどう展開したか。著者は、歴史の歩みをたどりつつ、国号問題から天皇制、政治システムや「家」の制度、さらに宗教意識・美意識など、現代につながる興味深いテーマを縦横に論じ、そして、平安時代に成立するヤマトの古典的国制・文化の総体に挑む。
目次
序章 「それでは憶良がかわいそうだ」
1 東アジア世界と「倭」の出現
2 倭の女王と交易
3 大王(天皇)にも姓があった
4 東海の帝国への道
5 クーデターと「革命」
6 「日本」の国号の成立
7 大仏開眼と金
8 ヤマトの古典的国制の成立
終章 ヤマトと「日本」