岩波新書<br> 資本主義ロシア - 模索と混乱

岩波新書
資本主義ロシア - 模索と混乱

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784004303640
  • NDC分類 302.38
  • Cコード C0231

出版社内容情報

連邦解体から三年,歴史上はじめて資本主義国家への道を歩み始めたロシア.しかし,かつて敵の体制の象徴としてのみ理解されていた資本主義は,いま大多数の国民にとって無制限の自由を意味するにすぎない.この混乱と無秩序のなかで自らの道を模索するロシアの最新の状況を,経済,政治,社会,軍事,外交のさまざまな局面から検証する.

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

KAZOO

78
エリツィン時代のロシアなどはやはり汚職がかなりはびこっていたようです。もともと官僚国家であったソヴィエトや中国などは汚職が当たり前のような感じですね。それが資本主義化したからといっても変わることはないと思います。そのような現場の状況をジャーナリストの視点から民衆の実際の生活状況も含めて書かれています。2015/11/25

うえ

9
ソ連を解体させた首謀者として著者はエリツィンとウクライナ大統領クラツチェク、ベラルーシ議長シュシケビッチを挙げる。三者に対する憎悪のようなものがひしと伝わってくる。それは国民の意志を無視したクーデターだと言うが。中井遼氏に寄ればエストニアとラトビアに対し既に90年代からナチス呼ばわりする宣伝が行われていたというが、これらの憎悪・戦略を当事持っている集団があったなら事はプーチン単独の問題ではないだろう。まだプーチンはこの時点では権力者ではないのだから。本書は資本主義を目指しながら挫折していく大国の姿を描く。2022/03/05

壱萬弐仟縁

8
BRICsの前のロシアはどうであったか。ノメンクラトゥーラ資本主義なんてことばは、本書で初めて知った(第1章)。ルールなき拝金主義と腐敗(19頁)。経済体制が代わり、グローバル化の荒波にも飲み込まれていくそのダイナミズムを感じられる。激しいインフレ(48頁)。92年はとりわけ、ハイパーインフレで2600%だという(48頁)。つまりは、26倍に物価が上昇ということでは、120円の缶コーヒーなら3120円に!! ガソリンだって、1リットルなら得体のしれないことになり、GSには行けないだろう。経済の病理は深い。2013/08/09

takao

2
ふむ2024/04/26

こうきち

0
かなり古い本です。著者は、創価学会系の思想に近いので、ゴルバチョフはよくてエリツィンはダメ。という感じが強い論調ではあるのですが、この内容を見ると、そういった意見になるのもうなづけます。佐藤優氏の本だと、北方領土交渉がうまくいきかけたエリツィン時代が、華ということになるのですが。 本書を読んで驚いたことは、改革後の腐敗堕落が、軍人にまで及んでいたということ。暴力装置である軍隊が、こき下ろされるほど腐っていた中で、ロシアを復活させたプーチンは、中々すごいんだな。2019/12/02

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