出版社内容情報
世界の注目を集めているユーゴの紛争.自主管理と民族共存を掲げていたはずの国が,なぜこうなったのか.泥沼の争いに解決の道はあるのか.歴史的背景から社会主義の崩壊,そして現状までを,深く平易に解きあかす.
内容説明
世界の注目を集めているユーゴの紛争。自主管理と民族共存を掲げていたはずの国が、なぜこうなったのか。泥沼の争いに解決の道はあるのか。歴史的背景から社会主義の崩壊、そして現状までを、深く平易に解きあかす。
目次
擬制の「国民国家」
民族をむすんだパルチザン戦争
ゆるい連邦国家の解体
泥沼化する民族対立
ユーゴ紛争と国際社会
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
チェ・ブンブン
22
ユーゴ統合で揺れ動く民族。自由に人種を名乗れるようになったが、在日外国人のように葛藤が生まれ、民族間の軋轢は消えない。この前観まくったエミール・クリストリッツァ監督作は共通して、民族間で対立しあいながらも一つの結末に向かわせる描き方をしている。さらに知りたくなったぞ!2014/02/28
羊の国のひつじ
5
ちょっと古いが、ユーゴ民族紛争を簡潔にまとめてある。セルビア人が悪者にされていった経緯は9.11のメディア操作を思い起こさせる。何百年も共存してきたのにも関わらず、宗教や人種間の違いを浮き彫りにされることで簡単にその共存関係は崩れてしまう。民族によって共存関係の築き方は異なるということをこれからの民族対立に活かしていけないものだろうか。2016/09/20