ポスト・オリエンタリズム―テロの時代における知と権力

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  • サイズ B6判/ページ数 376p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784861826757
  • NDC分類 220
  • Cコード C0010

内容説明

サイードの思想や“ポストコロニアリズム”を超えて中東‐西洋の関係を問い直す新たなる古典。「サイード後、最も傑出した中東出身の知識人」とされる著者がさらに混迷を深めるイスラーム世界と欧米の関係を、新たな歴史的視座で分析した名著。

目次

序章 テロの時代における知と権力
第1章 亡命知識人について
第2章 ゴルトツィーエル・イグナーツとオリエンタリズムをめぐる問題
第3章 私はサバルタン主義者ではない
第4章 主体の創造的な危機
第5章 巡礼者たちの旅(天路歴程)―革命家の越境について
第6章 内方浸透―エージェンシーなき知、ヘゲモニーなき帝国
第7章 新たなる有機性にむけて
結論 対話者を取り替える

著者等紹介

ダバシ,ハミッド[ダバシ,ハミッド] [Dabashi,Hamid]
米国コロンビア大学教授。専攻は中東研究・比較文学。「イラン出身のサイード」とも称される、現在、その発言が最も注目される中東出身の思想家である。1951年、イラン南西部のアフヴァーズ生まれ(アフヴァーズは、イラクにも隣接する州の州都)。1976年、米国ペンシルヴェニア大学に留学し、同大で博士号を二つを取得(文化社会学とイスラム学)し、1989年より現職。イランおよびイスラームの研究を基本としながら、広く中東地域の歴史・政治・文化について論じ、とりわけ2000年代に入ってからは特に旺盛な執筆活動を続けている(著書の数は30冊にも達する)

早尾貴紀[ハヤオタカノリ]
東京経済大学准教授。専門は社会思想史。1973年、福島県生まれ。東北大学経済学研究科博士課程修了

本橋哲也[モトハシテツヤ]
東京経済大学教授。専門はイギリス文学、カルチュラル・スタディーズ。1955年、東京生まれ。東京大学文学部英文科卒業後、英国ヨーク大学で博士号取得

洪貴義[ホンキウイ]
こう・きよし。法政大学、早稲田大学非常勤講師。専門は政治学・思想史。1965年生まれ。立教大学大学院政治学研究科博士後期課程単位取得退学

本山謙二[モトヤマケンジ]
大学非常勤講師およびライター。専門は芸能文化研究。1973年、静岡県生まれ。東京大学人文社会系研究科単位取得退学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

壱萬弐仟縁

31
2009年初出。この本は、当たり前とみなされている権威と表象する明白な権力の問題そのものについての、長年にわたる私の考察の継続的な記録である(20頁)。知識生産の一様式としての東洋学(オリエンタリズム)は、ゴルトツィーエルのような資質と能力―寛容な学ぶ心、粘り強い批判精神、 情をともなった知性(傍点、The feeling intellectというのは、フィリップ・リーフの言葉1991)―をもつ学者を育てる力を失ってしまったのだ(50頁)。2018/08/12

URYY

1
スピヴァック批判、もう少し踏み込んだ精度の高いものかと思ったがそうでもない。しこり。サイードの著作を何として読むのか、サイードを誰として捉えるのか。思想家というカテゴリーは便利だが、思想家とは何か。あらためて「知識人」とは何かという問いに巻き戻される。2018/03/14

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