内容説明
ことばの選び方や表現方法、論理構成をちょっと工夫するだけで、文章はぐっとよくなる。ゲーム感覚の書き換えトレーニングを通じて、相手に「伝わる」文章のコツを伝授する。
目次
第1章 語彙力をつけるレッスン(適切なことばを選ぼう―特定の音を使わずに書き換える;語感を意識しよう―和語と漢語とを互いに書き換える;むだのないことばを選ぼう―決まった字数で書き換える)
第2章 表現力をつけるレッスン(誰の行為かをうまく表そう―主語を使わずに書き換える;独り合点を避けよう―必要十分な内容に書き換える;描写力をつけよう―視覚情報を文章に置き換える)
第3章 論理力をつけるレッスン(前後の論理関係を考えよう―一続きの文に書き換える;客観的に書こう―感想を含まない文に書き換える;論理の型を知ろう―「だから型」を「なぜなら型」に書き換える)
まとめ 難解な文章を「伝わる」ように書き換える
著者等紹介
飯間浩明[イイマヒロアキ]
1967年生まれ。早稲田大学文学部博士課程単位取得。早稲田大学非常勤講師(日本語教育研究センター、メディアネットワークセンター)。『三省堂国語辞典』編集委員。専門は日本語学。辞書にまだ収録されていない現代語の収集・記述につとめる。クイズやディベートを取り入れた独自の文章指導を10年以上続けている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
103
いつも自分の文章が理解されやすいのか気にしています。この本では10の章に分けて例題を出しながら解説してくれる楽しい本です。私もさらっと読んでしまっているのですが自分で手に鉛筆をもってノートに書いていく方がいいのでしょうね。2018/03/04
asa
14
すこしでもブログなどの文章力があがれば良いな~と思っていたときにたまたま発見!難しい言葉を使うのではなく誰が読んでもわかる言葉を選ぶだけで全然違う風になるんですね~。勉強になります!!ただ何度も読まないと頭の出来の悪い自分にはなかなか飲み込めません・・・。暫く通勤用の鞄に常時入ってることでしょう2011/03/01
壱萬弐仟縁
10
例題を提示しながらの説明をしているため、どう書くと相手に伝わるのか、体感される。大野晋氏が奨めている方法で、1400字社説を200字要約する訓練は試してみたい(50頁)。本サイトも255字ということで、十分トレーニングされてきたのは幸いである。レッスン6はある物体を説明する例題があり、さらに通訳案内士志願者としては英語で説明力をつけるといいと思った。「論理とは、出発点となる問題意識と、到達点となる結論とを結ぶ1本の線路」(120頁)。とかく脱線、論理飛躍しがちな評者としては身につまされる一文であった。2013/05/28
calaf
9
ある調査に寄ると、日本語の頻出音は「い」「お」「の」「ん」「か」。これらを使わないで文章を書こうとすると...難しいですねぇ...(この短い文章のなかに、「」つきのものを省いて、「い」2回、「お」1回、「の」1回、「ん」4回、「か」2回出てきてる!)2011/02/20
みどるん
7
とにかくトレーニング。文章に様々な制限をかけて書いてみる。一定の文字を使わない、同じ語尾を使わない、音読み漢字を使わないなど…。すると、どういう文章を書けば相手が読みやすいか見えてくる。文章指南の本でこのような間接的手法は新鮮だった。2014/08/23