内容説明
ジャコバン派の一員としてルイ一六世の処刑に賛成し、国王弑逆者となった男。故郷のマンシュ県に派遣され、反革命派を弾圧し、恐怖政治の実行者となった男。三年八ヶ月にわたった逃亡生活の後、復古王政によって逮捕され、モン・サン・ミシェルの石牢で七〇年の生涯を終えた男。革命の大義に殉じたルカルパンティエの一生を辿ることによって、テロリズムの血にまみれたフランス革命の歴史的意味を明らかにし、テロとは何かを改めて問う、フランス革命史の大家の遺作。
目次
序章 テロリズムと社会革命
第1章 農民から出た革命家
第2章 国王弑逆者
第3章 社会的デモクラシーの理念
第4章 マンシュの殺し屋
第5章 テルミドール以後
第6章 老驥伏櫪
第7章 地下潜行
第8章 モン・サン・ミシェル
付論1 ルソー、ロベスピエール、テロルとフランス革命
付論2 ボワシ・ダングラース―フランス革命期のあるプロテスタントの生き方
著者等紹介
遅塚忠躬[チズカタダミ]
1932年~2010年。東京大学文学部西洋史学科卒業。同大学社会科学研究所助手、フランス政府給費留学生、北海道大学助教授、東京都立大学教授を経て、東京大学文学部教授、お茶の水女子大学教授などを歴任。文学博士。東京都立大学およびお茶の水女子大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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