出版社内容情報
自由であるとはいったいどういうことなのか.私たちは社会に制約され,運命や自然に操られているだけなのか.自由をめぐる問題は難しく,そして切実だ.「社会と自由」「運命と自由」「自然と自由」を主題とする三つの講義と対話を柱に,古代の思想から現代の科学までを参照しながら,自由を生きる人間のあり方について考える.
内容説明
私たちはほんとうに自由なのだろうか。じつは運命や自然に操られているだけではないのか、自由に行為するとはどういうことなのか。この巻では、この難しい問いに挑戦します。
目次
第1講 私たちはともに自由に生きられるのか―社会と自由
第2講 人は運命に逆らえるのか―運命と自由
第3講 人間は本当に自由なのか―自然と自由
課題探究 自由とニヒリズム―ニーチェとドストエフスキーから学べるもの
著者等紹介
直江清隆[ナオエキヨタカ]
1960年生まれ。東北大学大学院文学研究科准教授
越智貢[オチミツグ]
1951年生まれ。広島大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
R
0
「人間には自由意志があるのか」を哲学者は考えてきた。ヨーロッパの人々の思考の背景には必ず“神”がいる。全知全能の”神”のもとで,人間は自由に意志を持つことが出来るのかという問いをたてたときに,「できない」というのは簡単だ。けれど「できる」とするときに,どうすれば説明できるのか。授業における問いの建て方にとりいれられないだろうか。2017/10/05
ソーシャ
0
「自由」をテーマに扱った高校倫理からの哲学の第4巻。自由の意味、運命の存在、自由意思などのテーマについて扱われていて、特に因果律の説明のあたりは少し難しめです。あと、ドストエフスキーとニーチェについて書いている箇所で、警告なしにカラマーゾフの兄弟のネタバレが出てくるので、そこは注意が必要ですね。2014/03/01